三菱電機は、照明事業を子会社の三菱電機照明(本社神奈川県鎌倉市)に統合すると発表した(ニュースリリース)。中核事業であるLED照明事業は、新ブランド「MILIE(ミライエ)」として展開し、オフィス、工場・倉庫、店舗・商業施設向けの施設用3分野で2016年度に業界トップを目指す。統合日は2012年10月1日。

 これまで、三菱電機グループにおける照明事業は、照明器具の製造・販売を担当してきた三菱電機照明の他に、ランプ・蛍光灯の製造を担当するオスラム・メルコ、販売を担う三菱電機オスラムで分業していた。しかし、LED化の進展による照明市場の変化への対応と事業拡大を促進するため、照明事業の体制を再編することを2012年4月に発表していた(ニュースリリース)。今回は、その具体的な内容を明らかにしたもの。

 再編の主な内容は(1)「開発営業部」「研究開発部」の新設による販売力・開発力の強化、(2)掛川南工場(旧三菱電機照明静岡工場)をLED照明器具の、掛川北工場(旧オスラム・メルコ掛川工場)をLEDデバイス(モジュール・電源)と蛍光ランプの工場とすることによる生産効率の改善と設備増強、である。

 (1)では、三菱電機グループの販売力や研究開発力を活用し、光源と照明器具を統合した差別化製品の開発と顧客へのソリューション提案を強化する。具体的には今後LED照明の普及が加速するとみられる施設用3分野を中心に、2016年度までに5000機種をラインアップして同分野における業界トップを狙う。(2)では両工場のLED製造設備に対する投資によりLED照明の生産能力を増強する。