図1 「35mmフルサイズ」の大型CMOSイメージ・センサを搭載する「EOS 6D」
図1 「35mmフルサイズ」の大型CMOSイメージ・センサを搭載する「EOS 6D」
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 キヤノンは、「35mmフルサイズ」の大型CMOSイメージ・センサを搭載する一眼レフ・カメラとして「最軽量」(同社)をうたう「EOS 6D」を発表した(図1、2)。世界最大級のカメラ関連の展示会「photokina 2012」(2012年9月18~23日、ドイツ・ケルン)の前日に同社が開催したイベント「キヤノンプレスカクテル」で初公開した。

 6Dは、2012年3月に発売したフルサイズ機「EOS 5D Mark III」の下位機種として展開する。外形寸法は約144.5mm×110.5mm×71.2mmで、本体のみの質量は約680gである。これは、ニコンが発表したばかりの、同じく35mmフルサイズCMOSイメージ・センサを搭載する「D600」より軽い(Tech-On! 関連記事)。D600は、外形寸法は約141mm×113mm×82mmで、本体のみの質量は約760gである。

 CMOSイメージ・センサの有効画素は約2020万。画像処理エンジンには5D Mark IIIと同じく「DIGIG 5+」を採用した。オートフォーカス(AF)の測距点は11点と、39点あるニコンD600より少ない。

無線LAN機能を初採用

 注目したいのは、キヤノンの一眼レフ・カメラとして初めて無線LAN機能とGPS機能を搭載した点だ。キヤノンは今回のphotokinaで訴求するメッセージとして「Power to connect」を掲げている。ネットワークと接続できたり機器間を連携できたりすることで、カメラの使い方を拡張して付加価値を提供することを目指す。

 無線LAN機能を備えることで、クラウド・サービスへのデータ保存やSNSへの写真の投稿、スマートフォンおよびそのアプリケーション・ソフトウエア(以下、アプリ)との連携、カメラ間でのデータ交換、DLNA対応などを実現した。

 キヤノンは、6Dの発売に合わせてアプリ「EOS Remote」を公開する。このアプリをスマートフォンにインストールすれば、スマートフォンにライブビュー画面を表示したり、リモコンとして使用できたりできるようになる。さらに、スマートフォンでカメラ側に保存してある画像の確認や削除が可能だ。SNSなどへのアップロードも行なえる。

■変更履歴
掲載当初、「『世界最小・最軽量』をうたう」としていましたが、正しくは「『最軽量』をうたう」でした。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。
図2 「photokina 2012」開幕前日の様子。エントランスには大きなキヤノンの広告があった
図2 「photokina 2012」開幕前日の様子。エントランスには大きなキヤノンの広告があった
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