図1 「35mmフルサイズ」のCMOSイメージ・センサを搭載する「D600」
図1 「35mmフルサイズ」のCMOSイメージ・センサを搭載する「D600」
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 ニコンは、「35mmフルサイズ」の大型CMOSイメージ・センサを搭載した一眼レフ・カメラ「D600」を世界最大級のカメラ関連の展示会「photokina 2012」(2012年9月18~23日、ドイツ・ケルン)に出展した(図1~3)。2012年9月29日に販売を開始する予定。

 D600は、同社が展開する35mmフルサイズ・センサ搭載の一眼レフ・カメラで最小・最軽量の製品となる。外形寸法は約141mm×113mm×82mmで、本体のみの質量は約760g。同社が2012年3月に発売した35mmフルサイズ・センサ搭載の上位機「D800」に比べて、幅5mm、高さ10mmの小型化と、140gの軽量化を実現した。ニコンによれば小型・軽量化は、ペンタプリズムやAFセンサの小型化、各部のスペース効率の見直しが大きいという。

 撮像素子には、有効約2426万画素のCMOSイメージ・センサを採用した。同センサの寸法は35.9mm×24mm。D800では、同寸法で有効約3630万画素のCMOSイメージ・センサを搭載している。光学ファインダーは、D800や同社の最上位機種「D4」と同等品を備える。視野率100%を確保し、倍率は0.7倍(50mmレンズ使用時)である。

 価格はオープン。想定実売価格はボディのみが22万円前後である。ボディのみの他に2種類のレンズ同梱キットを用意する。「24-85 VRレンズキット」が27万5000円前後、「ダブルレンズキット」が30万円前後の見込み。

 ニコンはD600の発表に合わせて、カメラと組み合わせて使う無線通信機「WU-1b」も開発した。無線LAN機能を搭載しており、スマートフォンなどへの撮影画像の転送や、離れた場所からカメラのシャッターを切るリモート撮影、スマートフォンやタブレット端末をライブビュー画面として使用することなどが可能になる。これらは、ニコンが提供するアプリケーション・ソフトウエア「Wireless Mobile Adapter Utility」をスマートフォンやタブレット端末にインストールして使う。価格は5250円。

図2 D600の背面
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図3 D600のメイン基板
図3 D600のメイン基板
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