フラッシュ・メモリーは生産調整


 こうした影響を受けやすいのは、NAND型フラッシュ・メモリーのようなコモディティ部品だ。最近、NAND型フラッシュのメーカーが生産調整を実施したのは、iPhone向け出荷の減少を意識してのことと思われる。これ以上に出荷減少が長引くようだと、さらに影響が出てくる。

 カスタム部品(ソニーのCMOSセンサー、村田製作所の通信モジュール、韓国Samsung Electronics社のマイクロプロセサなど)でも影響はある。出荷できずに在庫が積み上がると、生産調整を余儀なくされたり、価格引き下げ要求を受けたりするリスクがある。

 ただし、iPhone 5への需要そのものが弱いわけではない。出荷時期のずれ込みはあっても長期的にはパネル不足による一連の問題は解消していくだろう。