今回のプログラムの概要
今回のプログラムの概要
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 福島県の南相馬市医師会と南相馬市立総合病院は、The Future. Labとオムロン ヘルスケア、オムロン コーリンと協力し、ITを活用した診療見守り支援プログラムを開始する。南相馬市内の高血圧患者に対して、家庭での健康管理や地域の医療機関での高血圧診療・治療を支援する。

 東日本大震災によって、南相馬市の住民の年齢構成比は大きく変化した。高齢比率は震災前の25.9%から32.2%に急増。運動量が減少することなどにより、高血圧が悪化している人も増加しているという。

 今回の支援プログラムは、オムロン ヘルスケアの血圧分析サービス「Medical LINK(メディカルリンク)」と通信機能付きの血圧計「HEM-7251G」を活用する。高血圧患者の見守り支援を行うと同時に、患者と地域の医療機関を結び、診療支援を実施する。

 まず、高血圧患者50名に前述の血圧計を配布し、Medical LINKを活用して患者が家庭で測定した血圧データを南相馬市立総合病院の医師が確認。異常と考えられる値が確認された場合や、3日間測定が行なわれていない場合には、患者本人と通院している医療機関の双方に事務局が連絡する。連絡を受けた医療機関は、患者の血圧データを元に診療を行う。

 患者の血圧データについては、通院している医療機関でもMedical LINKで確認することができる。通常の外来診療時にも、分析データを活用できる。

 2012年9月に開始し、半年間継続する予定。その間の通信費用は、南相馬市立総合病院が負担する。