図1 David Perlmutter氏が登壇
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図2 IvyBridge(左)とHaswell(右)の比較
図2 IvyBridge(左)とHaswell(右)の比較
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図3 音声認識のデモ
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図4 小型の距離画像センサを披露
図4 小型の距離画像センサを披露
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図5 NFCを利用したデモ
図5 NFCを利用したデモ
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図6 カメラなどを搭載した自販機を発表
図6 カメラなどを搭載した自販機を発表
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 米Intel社の開発者向け会議「Intel Developer Forum 2012」(2012年9月11~13日、米国サンフランシスコ開催)の開催初日の基調講演に同社のDavid Perlmutter氏(Executive VP 兼 Intel Architecture Group General Manager 兼 Chief Product Officer)が登壇した。

同氏は、2013年に投入予定のマイクロプロセサ「Haswell」(開発コード名)やユーザー・インタフェース(UI)技術、NFC機能を利用した新しいサービスなどについて紹介した(図1)。

 米Intel社は、Haswellを第4世代品と位置付け、講演内で現行品である第3世代品の「IvyBridge」との性能比較を見せた。第4世代品であれば、第3世代品と同程度の処理性能で約半分の消費電力で済み、同じ消費電力の場合は、約2倍の処理性能を実現したという(図2)。

UI技術に関しては、音声入力技術とジェスチャー入力技術について発表した。講演では、Intel社が同社のプロセサ向けに米Nuance社と共同で開発した音声認識技術「Nuance Dragon Assistant」を紹介した。同ソフトウエアをインストールしたノート・パソコンを使い、音声だけで写真検索や商品検索などを行うさまを見せた(図3)。話し手の文法的な間違いも自動で修正するという。Nuance Dragon Assistantについては、2012年第4四半期にベータ版を、2013年第1四半期に製品版をリリースする予定である。
 
 ジェスチャー入力技術に関しては、ベルギーのSoftKinetic社の技術を用いた小型の距離画像センサを見せた。ノート・パソコンなどに外付けして利用する。将来的には、ノート・パソコンへの内蔵を視野に入れているという(図4)。

 こうした音声認識技術やジェスチャー認識技術、AR技術などを活用したアプリケーション・ソフトウエア開発に向けて、2012年第4四半期にSDKをリリースすることを明らかにした。賞金をかけたコンテストも予定している。

 講演では、NFCを利用した決済システムのデモも披露した。NFCに対応した米MasterCard社のカードを、NFCのリーダー/ライター機能を備えたノート・パソコンにかざすだけで決済できる(図5)。カードは、MasterCard社の決済サービス「PayPass Wallet Service」に対応する。安全性向上のため、IPTと呼ぶ、米Intel社の認証技術を利用している。

 この他、カメラやタッチ・パネル機能付き大型ディスプレイなどを搭載した新しい自動販売機も紹介した(図6)。プライバシーに配慮しつつ、カメラなどを通じて取得した、購入者のデータや購入履歴などをマーケティングに活用する考えである。