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【麻倉怜士IFA報告】シャープとアイキューブド研究所の「ICC・4K」の進化(1)

麻倉 怜士=評論家、日本画質学会副会長
2012/09/06 23:02
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オリジナルのフルHD映像
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フルHDからアップコンバートしたICC・4Kの映像
フルHDからアップコンバートしたICC・4Kの映像
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 「IFA 2012」のシャープの展示ブースで、同社が2013年春に発売を予定している60型の4K×2Kディスプレイを仔細に見た。I3(アイキューブド)研究所が開発したフルHDから4K×2Kのアップコンバート技術「ICC・4K」が使われている。ICCとはIntegrated Cognitive Creation(総合脳内クリエーション)のことである。

 ICC・4Kのデビューは2011年のIFA。デモは業者との商談コーナーで行われ、一般には非公開だった。しかし、あまりに素晴らしい出来映えに欧州のディーラーからの感激の声が多数寄せられ、会期途中でプレスに積極的に公開する方針に変更した。その後、2011年の「CEATEC」、2012年の「CES」でデモンストレーション展示された。今年のIFAでは初めからブース内にオープンなスペースを作り、一般来場者に公開した。「『ウァオ』などと驚きの声を上げるお客様がたくさんいらっしゃいます」と担当者。これから複数回にわたり、筆者の印象を述べる。ICCは第2世代のアルゴリズムに進化し、格段に進化したことを、筆者は確認した。

 猿が木の枝に乗って、木の実を食べる図(撮影は昨年初頭の上高地)。枝振りが複雑で、中央の猿の前後に枝がある。奥行きでいうと、まず猿の手前に小さな枝がある。かなり大胆な枝振りだ。その奥に猿が堂々と、撮影されているのを知ってか知らずか、マイペースで木の実を食べている。その奥には、太い幹があり、さらに奥には、紅葉を湛えた枝が、横に伸びる。

 つまり、猿を中心にして前後にオブジェクトが存在する場面だが、ICC・4Kで画像処理をすると、それらの位置関係がきわめて明確に分かるのである。まず手前の枝が、画面より前に飛び出すように出てくる。そして、猿の背後の幹と枝が、それぞれ後方であるべき位置に存在している。フルHDのオリジナル画像では、枝も幹も猿も、同一平面にある。そのような平面的な映像をICC・4Kで処理することによって、奥行き感をこれまで出せるとは、いったいどうなっているのか、正直不思議に思う。

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