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鴻海 董事長の郭台銘氏、堺工場の会見をドタキャン

  • 中島 募=日経エレクトロニクス
  • 2012/08/31 08:41
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鴻海精密工業 董事長の郭台銘氏の記者会見キャンセルを説明する鴻海グループ 副総裁の戴正呉氏
鴻海精密工業 董事長の郭台銘氏の記者会見キャンセルを説明する鴻海グループ 副総裁の戴正呉氏
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「(鴻海精密工業の)郭台銘・董事長は既にここを離れました。本日中に戻ってくる予定はないようです」

 2012年8月30日15時、シャープの液晶パネルの主力拠点である堺工場(堺市)の記者会見場は騒然となった。会見に出席する予定だった郭氏が急遽、欠席することになったからだ。堺工場は現在、郭氏が率いる鴻海グループとシャープが共同で運営を行なっている。郭氏は台湾の経済代表団とともに同工場を訪問。工場を見学した後、会見を開いてシャープへの出資条件の見直しなどについての説明をするとみられていた。

 「なぜ郭氏は突然欠席したのか」「郭氏の今日のこれからの予定は」「協議の状況はどうなっているのか」。郭氏を目当てに国内外から100人以上の報道陣が詰めかけた会見場は、一時大きく混乱した。郭氏に代わり報道陣に対応した鴻海グループ 副総裁の戴正呉氏は、郭氏が欠席した理由を「急な次の予定があると聞いている」と明らかにせず、シャープとの協議については「(資本提携の)条件交渉は最終的な段階ではない。協議は進行中なので、一方(鴻海側)から中身は話せない」と繰り返した。また戴氏は「前向きな話し合いを続けている」と両社の関係が良好であることを強調したが、31日の協議は「現段階で何ともいえない」と述べるにとどめた。なお郭氏は日本にとどまらず、30日午後に離日したとみられる。

 鴻海は2012年3月にシャープと資本業務提携で合意。2012年7月に堺工場の運営会社「堺ディスプレイプロダクト」に出資した。さらに、シャープ本体が実施する第三者割当増資を引き受ける形で2013年3月までに約669億円を出資し、9.9%の株式を保有する筆頭株主になる予定だった。しかしその後、シャープが発表した2013年3月期の大幅赤字見通しを受けて、シャープの株価は大きく下落。3月の合意の時点で550円だった株価は、8月15日に3分の1以下の164円まで落ち込んだ。このため鴻海は、シャープに対して株の取得価格の引き下げや出資比率の変更を求めていた。

 出資比率については今のところ両社とも「9.9%からの変更なし」という認識だが、問題は株の取得価格だ。仮に8月30日時点の株価(227円)で9.9%相当の新株式を取得した場合、鴻海の出資額は約276億円と、合意時の約669億円から400億円近く目減りすることになる。取得価格を「抑えたい」鴻海と、「維持したい」シャープとの間で協議が進められている。今回の郭氏の来日でこの協議が大きく進展するとみられていたが、郭氏が既に離日してしまったことからも、結論は持ち越しになったもようだ。

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