Miimo(左)とASIMO(右)
Miimo(左)とASIMO(右)
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 ホンダは2012年8月20日、家庭用ロボット芝刈り機「Miimo」を2013年初めに欧州で発売すると発表した(ニュース・リリース)。同社初の家庭向け商用ロボットになる。発売の背景には、欧州でのロボット芝刈り機市場の急成長があるという。Honda FranceがフランスOrleanの工場で生産する。

 Miimoは、1週間に数回、芝の先端を2~3mmだけ刈り取る。ランダムなパターンでカットするため、芝にストレスを与えず健康な成長を促し、コケや雑草を減らせるという。従来の芝刈り機とは異なり、刈り取った芝を集めて廃棄する必要はない。刈り取った芝はロボットの内部で分解し、芝生に対する肥料として土の上に散布する。

 Miimoは、タイマーからの情報やセンサによるフィードバック情報などにより、自動的に動作する。境界を示す線を地中あるいは庭の周囲に設置しておくことで、その範囲内で動作する。電源として、Liイオン2次電池を搭載。再充電の必要があるときは、自動的にドッキング・ステーションに戻って充電を行う。

 内部にファンを備えており、刃の方向に草を吸い込む気流を作り出す。3枚の刃は耐久性の高い材質でできているが、刃に固いものが当たった場合には、芝の上に刃の破片が残るのを防ぐため、粉々になるのではなく、曲がるようになっている。刈り取る芝の高さは、20mmから60mmの間で調整できる。

 庭の大きさや種類に応じて、動作を三つのモードから選択できる。ランダム・モードでは、不規則な動きを繰り返す。ディレクショナル・モードでは、規則的に前後に移動することで、より早く芝を刈り取る。ミックス・モードは、これらを組み合わせるものだ。

 当初は「Miimo 300」と「同500」の二つのモデルを用意する。前者は周囲300mまで、後者は周囲500mまでの芝生に対応する。Miimo 500が刈り取れる面積は3000m2で、これは典型的なサッカーのピッチの約半分の広さだという。