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バイセン、放射線量を測定できる自律型センサ・ノード「gaiaSTREAM」を量産へ

蓬田 宏樹=日経エレクトロニクス
2012/06/24 23:15
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gaiaSTREAM
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バイセン 代表取締役の千田 廉氏
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競走馬の足のけがなどを早期に把握するシステム
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スマートスコープのビジネスモデル
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スマートスコープの最新機種
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 センサ・ネットワーク用のデバイスを手掛ける、神戸大学発のベンチャー企業であるバイセンは、放射線量の測定や土砂崩れの早期把握などの目的に向けた、センサ・ノード「gaiaSTREAM」を開発、近々量産出荷する。3G通信機能とGPS受信機能を備え、測定した放射線量や土壌の水分量、位置情報の変化などのデータを定期的(1時間に1回、もしくは10分に1回程度)にネットワークに送信できる。搭載する太陽電池でエネルギーを自律的にまかなえるほか、Liイオン・キャパシタを使って蓄電することも可能。既に福島県の一部地域に実験的に設置しているが、近々量産出荷にも対応する考え。価格は100万円以下を想定している。

 バイセンは、ヒトや家畜の動きを三軸加速度センサで読み取ることで、健康状態などを把握できるセンサ「スマートスコープ(Smartscope)」の開発企業である(ホームページ)。これまでに、ヒト歩行時の加速度センサの測定/解析データをスポーツクラブのサービス向けに提供したり、介護施設などで高齢者の健康状態を加速度センサのデータから推定するなどのサービスに取り組んでいた。スマートスコープの3軸加速度センサと、GPSによる位置情報を組み合わせると、装着したヒトや家畜の動き情報を把握できる。バイセンの所有するデータベースと比較することで、「立つ」、「座る」、「横になる」といった体の状態をリアルタイムに推定できるという。

 gaiaSTREAMは、そうしたスマートスコープの技術を、放射線量の測定や土砂崩れの早期把握などを行いたい自治体や工事関係者に向けて提供するもの。通信機能や各種センサ、さらにカメラなどを組み込んでいる。従来製品では1台で1000万円程度するものが、「1/10程度の価格で実現できる」(バイセン)という。

 バイセンは、スマートスコープなどのセンサ・ノードに、米Qualcomm社の超小型3G通信モジュール「IEM(Internet of Everything Module )」を活用している。IEMは、3Gの送受信回路のほか、GPS受信機能やBluetooth通信機能を備えているため、同モジュールを組み込むだけで位置情報の取得や近距離無線接続に対応できるようになる。バイセンはこのスマートスコープを活用し、取得した情報を携帯電話網経由でサーバに伝送することで、家畜の健康管理や物流管理、介護/見守りなど、各種M2M用途への導入を進めている。

 バイセンは、神戸大学の千田 廉氏が2004年に創業した企業。千田氏はもともと農学部で、加速度センサを用いて、牛など家畜の行動定量化研究を進めていた。家畜の歩行の仕方の変化を加速度センサで捉え、家畜のけがを把握したり、病気の予防などに活用していた。そこで得た、行動把握ツールを、ヒトの歩行解析などに応用している。

 人の歩行時の歩き方の特徴などがわかる「LegLOG walk」や、ハイスピードカメラの動画と加速度データを同時に記録できる「CamLOG」などを提供する。例えばCamLOGは、競走馬の脚のけがの判別などに利用されているという。ハイスピードカメラで撮影した競争馬の映像と加速度センサのデータを同時に解析することで、一見すると判別が難しい脚の病気やけがを早期に把握できるシステムとして、公営競馬獣医師協会に提供している。

 バイセンはこのほか、「家畜のヘルスモニタリング」という事業にも取り組んでいる。「鳥インフルエンザ」や「口蹄疫」など、家畜のウイルス感染事例の報告が、ここ数年相次いでいる。感染拡大を阻止するために、「殺処分」という措置がとられることも多い。感染拡大を阻止する対策手法として、家畜に無線センサを装着し、体温変化や異常行動を早期に発見して対策を施すというのが、家畜のヘルスモニタリングである。「IEMのような小型の無線通信モジュールと、我々の3軸加速度センサの技術を組み合わせることで、ヒトや家畜など様々なものの行動を遠隔で常時把握できるようになった」(バイセンの千田氏)。

 また同社は、バイク便などの運送従事者にセンサ・ノードを取り付けることで、品物の運送が順調に進んでいるかなどの状況を把握できるシステムも、今後開発していくとしている。

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