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 キヤノンは、2012年7月下旬より複合現実感(MR:mixed reality)システムを販売する。製品の設計段階で、デザイン(意匠)や操作性を評価可能になる。試作回数を減らせるため、開発期間の大幅な削減が見込める。設計段階から顧客の意向を盛り込みやすくなるうえ、販売活動を早期に始めることも可能だ。

 このシステムは、現実世界と3次元CG(computer graphics)を重ねて表示し、設計データが実際に存在し、それを利用しているかのような感覚をユーザーに与えることができる。

 製造業では、例えば自動車の運転席周りに組み込む操作パネルなどのデザインや操作性の評価に利用できる。工場のレイアウト設計においては、生産設備の配置前に工場内を歩きまわって作業効率や安全性を検証できる。住宅メーカーでリフォーム前に内装を検討したり、将来的には医療分野で外科手術のシミュレーションに応用したりといったことも可能だ。