図1 デモの様子。テレビの下にPS Eyeがある
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図2 展示されていたワンダーブック。右においてあるのは約500mlのペットボトル
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図3 ワンダーブックのARマーカー
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図4 ワンダーブックの表紙
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 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、AR技術を活用した新しい書籍型周辺機器「ワンダーブック」とその第一弾対応ソフト「ワンダーブック:ブックオブスペルズ」のデモを披露した。

 ワンダーブックは、PS3用カメラ「PlayStation Eye」と、ジェスチャー入力システム「PlayStation(PS)Move」の「モーションコントローラ」を組み合わせて利用する(図1)。ARマーカーの描かれた書籍を捉えると、その映像の上にコンテンツを重畳して表示し、そのコンテンツをPS Moveモーションコントローラで操作して楽しむ。出展されていた書籍は、やや大きい絵本のような大きさで、見開き6ページ分に表紙と裏表紙をあわせた計14ページのもので、各ページにARマーカーが記載してあった(図2~4)。

 筆者は実際にワンダーブック:ブックオブスペルズを利用してみたが、想像以上に追従性が高かった。カメラが捉えられる範囲内であれば、書籍を普通に動かす程度では、書籍に重畳しているコンテンツがずれたりすることはなかった。

 ブックオブスペルズでは、PS Moveモーションコントローラに魔法の杖の映像を重畳して表示する。団扇を仰ぐような速度で同コントローラを動かしてみたが、杖の映像がずれることはなかった。加えて、画面内に表示されている仮想的な物体に杖で触れると、なんらかの反応を起こす場合がある。例えば、杖の先端に火が付いている場合、その先を画面内のたいまつの映像に近づけると、そのたいまつに火が付く。

 ARマーカーの描かれた書籍に関しては、さまざまなコンテンツに流用できるため、SCEはワンダーブックを「ミニ・プラットフォーム」として位置付けている。