クラウド型ゲームに注目


 第4が、米On Live社や米Gaikai社などが手がけているクラウド型のゲーム・サービスである。これまで挙げた四つのトピックの中で、クラウド型ゲーム・サービスに一番注目している。

 クラウド型ゲーム・サービスは2年ほど前から注目を集めていたが、遅延時間が長かったり、ユーザー数が少なかったりするなど、ゲーム専用機のゲームに見劣りしていた。しかし、その後、サービス面や技術面で急速に進化してゲームの品質が向上し、無視できない存在になっている。

今年のE3では、クラウド型ゲーム・サービスの分野で、大きな発表があるかもしれない。そういった意味で、今年はクラウド型ゲーム元年になるだろう。こうした状況に対して、米Microsoft社や任天堂、SCEがどのように対処するのかに注目している。

 例えば、SCEであれば、PS Vitaを活用したクラウド・サービスを展開できるのではないか。クラウド型ゲームでも、クライアント側にSTBやコントローラなどの機器が必要だ。このクライアント機器の処理能力を向上させれば、多少通信品質が悪くても、ある程度快適にクラウド型ゲームを楽しめるだろう。こうした観点で、PS Vitaとクラウド型ゲーム・サービスの組み合わせに注目している。

 ゲームの最終的な到達点は、おそらくクラウド型のゲーム・サービスになる。少なくとも、今後、オンライン上でゲームを楽しむ傾向が一層強くなることは間違いない。(談)

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