USB 3.0の標準化を進めるUSB 3.0 Promoter Groupは、USBで100W給電を可能にするための仕様策定が、2012年第2四半期末までに完了する見通しであることを発表した(PDF形式の発表資料)。

 同Promoter Groupはこれまでに、最大100Wの給電を実現する仕様を策定中であることを明らかにしていた(Tech-On!の関連記事)。USB 3.0の現行規格では、5Vで最大900mAの電源供給が可能だが、それを大幅に上回ることを目指している。100W級の電源供給が可能になれば、さまざまな周辺機器や、テレビなどデジタル家電機器のUSB駆動を実現できる可能性もある。現在策定中のドラフト仕様は、最終版の手前である「0.9版」となっており、一部製品開発を進められる段階に入りつつあるという。

 このほか、機器内のチップ間インタフェースにUSBを利用するための仕様「SuperSpeed USB Inter-Chip(SSIC) specification」に関しても、2012年第2四半期末までに完了する予定であることを示した。同仕様は、物理層にMIPIのM-PHYを活用することなどを想定している。同Promoter Groupは、こうした仕様策定の議論を、2012年4月11日~12日に中国・北京で開催された「Intel Developer Forum」で行ったという。