エネルギー
 

京セラがソーラー・蓄電池の連携システムを4月に受注開始、販売目標は年間1万セット

佐伯 真也=日経エレクトロニクス
2012/03/29 04:50
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図1 システムの概要
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図1 太陽光発電システムと蓄電システム
図1 太陽光発電システムと蓄電システム
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図2 タブレット端末での表示例
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 京セラは、太陽光発電システムと定置用蓄電システム、住宅のエネルギー管理システム「HEMS(home energy management system」を組み合わせたシステムの受注を、2012年4月1日以降、順次開始する(ニュース・リリース)。希望小売価格は、太陽光発電システムの容量が一般家庭における平均である4.03kWの場合、492万6000円となる。出荷開始時期は、2012年の7月中旬になる予定。初年度に、1万セットの販売を目指す。

 受注を開始するシステムは、京セラが2012年1月に発表したもの(Tech-On!の関連記事)。太陽光発電システムとHEMSは京セラが、蓄電システムの開発はニチコンが手掛けた。2012年4月1日に旭化成ホームズが、2011中旬以降に京セラの太陽光発電システムの国内販売会社である京セラ ソーラーコーポレーションが、それぞれ受注を開始する。この他、「複数の住宅メーカーの取り扱いも順次始まる予定」(京セラ ソーラーコーポレーション 事業推進部長の戸成秀道氏)。目標販売台数の1万セットのうち、「半分を新築住宅に導入したい」(同氏)とする。

見える化と太陽光・蓄電システム連携を実現


 
 京セラが開発したHEMSは、家庭内の電力使用量や太陽光発電システムの発電量、蓄電システムの充放電状況などを「見える化」するもの。分電盤近くに「HEMSコントローラ」を設置し、最大で16の分岐回路ごと電力消費を可視化できる。得られたデータは、パソコンやテレビ、スマートフォン、タブレット端末などで確認可能とする。パソコンやテレビでは専用のWebサイト、スマートフォンやタブレット端末では専用アプリで確認する。対応するOSは、米Apple社の「iOS」と米Google社の「Android」である。

 さらに、太陽光発電システムと蓄電システムの連携・制御も可能であり、6種類の運転モードを用意する。推奨の「太陽光売電優先モード」では、深夜電力を蓄電して昼間に利用し、太陽電池で発電した電力の売電量を増加できる。他には、深夜電力を蓄電し昼間使用する「深夜電力活用モード」や、太陽電池で発電した電力をすべて家庭で使用し余剰電力のみを蓄電池に充電する「エコハウスモード」、昼間の購入電力が一定の値以上にならないように蓄電システムから電力供給して節電する「ピーク抑制モード」、マニュアル操作で充放電する「強制充電モード」「強制放電モード」がある。停電時は、自動的に蓄電システムと太陽光発電システムを自立運転に切り換えられる。

 今後の取り組みとして、まずはガスや水道などの使用量を見える化していく。将来的には、家電などの複数の機器を連携して、家庭内の電力制御を最適化する考えだ。2011年11月に国内で標準化された「ECHONET Lite」の対応家電と連携させていく。いずれも、「HEMSコントローラのファームウエア・アップデートで対応していきたい」(京セラ ソーラーコーポレーションの戸成氏)とした。

蓄電システムは1kWhあたり約33万円

 蓄電システムの標準ユニットには、韓国Samsung SDI社のLiイオン2次電池を7.2kWh搭載する。2011年11月の発表当時は7.1kWhだったが、0.1kWh増加した。増設ユニットを追加すれば、容量は14.4kWhになる。これにより、「停電時などは最大で1日(24時間)、家電製品を使用できる」(京セラ ソーラーコーポレーションの戸成氏)という。

 標準ユニットは、Liイオン2次電池とバッテリー・マネジメント・ユニット、パワー・コンディショナから成る。Liイオン2次電池は、0.15kWhの電池セル8個を1ユニットとし、これを6ユニット使用する。増設ユニットは、パワー・コンディショナを搭載しない。単体での価格は標準ユニットが240万円、増設ユニットが205万円である。標準ユニットは、1kWhあたりの価格が約33万円となる計算だ。「家庭用の蓄電システムは6kWhで200万円(1kWhあたりの価格が約33万円)という相場感があり、競合他社と遜色ないレベル」(京セラ ソーラーコーポレーションの戸成氏)とする。

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