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 米Apple社は2012年3月7日(現地時間)、タブレット端末「iPad」の新製品を発表した(製品紹介ページ)。2048×1536画素(264ppi)の高精細液晶パネル「Retinaディスプレイ」を搭載したのが特徴。日本や米国など世界10地域で同月16日に発売する。

 初代iPad、iPad 2に続く3世代目の製品になる。初代と同じ「iPad」というシンプルな製品名に戻った。4コアのグラフィックス機能を内蔵する新型プロセサ「A5X」を搭載する。厚さはiPad 2が8.8mmだったのに対し、9.4mmと若干増えた。

 通信方式としてLTEにも対応した。ただし、対応が発表されたのは米国の通信事業者のみで、日本の通信事業者での対応は未定。

 背面の「iSightカメラ」には500万画素の裏面照射型センサを採用し、1080pのフルHD動画を撮影できるようになった。自動手ぶれ補正機能、オートフォーカス機能、タップによるフォーカスといった機能を備える。

 ソフトウエア・キーボードにはマイク・キーが追加された。これを押すことで、音声入力が行える。日本語での音声入力も可能だ。

 価格は、「Wi-Fiモデル」が4万2800円(フラッシュ・メモリ容量16Gバイト)、5万800円(同32Gバイト)、5万8800円(同64Gバイト)。「Wi-Fi+4Gモデル」に対応する日本の通信事業者として発表されているのは、今のところソフトバンクモバイルだけである。

 また、iPhone/iPad/iPod touch向けOSであるiOSの新版「iOS 5.1」も発表された。間もなく利用できるようになるという。自然言語を使ってiOS端末を操作できる機能「Siri」が日本語に対応したのが最大の特徴である(Siriの紹介ページ)。

 同時に、Apple社はテレビ向けSTBである「Apple TV」の新製品も発表した。1080pのフルHD動画に対応し、iOSに近い新しいユーザー・インタフェースを採用した。コンテンツ配信基盤の「iTunes」も1080pのフルHD動画を新たにサポートするという。

 なお、既存製品のiPad 2も併売する。16Gバイト・モデルで価格は3万4800円。