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「ベトナムを最大の生産拠点に」、産業用モータを手掛ける東芝の担当者に聞く

佐伯 真也=日経エレクトロニクス
2012/03/02 16:22
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図1 TIPA社の外観(写真提供:東芝)
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図2 TIPA社の生産ライン(写真提供:東芝)
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図3 生産される高効率モータの例(写真提供:東芝)
図3 生産される高効率モータの例(写真提供:東芝)
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 日本企業の海外における生産拠点として、注目を集める東南アジア。産業用モータの大手メーカーである東芝も、東南アジアの生産拠点を強化する1社だ。同社は、2010年9月にベトナム ドンナイ省にある東芝産業機器アジア社(Toshiba Industrial Products Asia:TIPA社)で、産業用モータの製造を開始した(Tech-On!の関連記事)。東芝のモータ事業におけるTIPA社の位置付けや今後の事業計画について、東芝 社会インフラシステム社の担当者に聞いた。(以下、同社 鉄道・自動車システム事業部 モータドライブ統括部 統括部長の嶋崎仁氏、同部 技術統括責任者の渡邊隆治氏、同部 PSIセンター長の久保卓也氏、同社 企画部 企画担当 参事の瀬戸徹氏へのインタビューを基にまとめた)。(聞き手は佐伯真也=日経エレクトロニクス)

――まず、ベトナムへ進出した経緯を知りたい。

東芝 TIPA社は、2008年12月に東芝グループの100%子会社として設立された。それまで我々は、産業用モータの製造を、日本(東芝産業機器製造、三重県)と米国(東芝インターナショナル米国社、ヒューストン)、中国(中国大連有限公司、大連市)の3拠点で実施していた。海外拠点については、米国が1967年、中国が1991年に設立しており、それぞれ40年以上、20年以上の実績がある。

 こうした状況の中、世界のトップ・メーカーであり続けるためには、もう一つの拠点を設立する必要があった。中国は最大の市場であり、既に生産拠点を構えている。これから市場が拡大していくのが東南アジアだ。その中でインフラなど整備状況を検討した結果、ベトナムにTIPA社を設立することになった。

――TIPA社での現状の製造能力と将来的な計画を知りたい。

東芝 2011年末の時点で、「Factory No.1(1万2813m2)」と「Factory No.2(6973m2)」の2工場が稼働中であり、生産能力は月産1万個だ。2工場ともに設備を増設するスペースはある他、将来的に新工場を設立する敷地も確保している。

 将来的には、生産能力を月産10万個に高めていく考えだ。2015年までに東芝グループのモータ工場として最大規模に育てていく。

――TIPA社で製造している産業用モータは、どういった性能なのか。

東芝 現在、世界的にモータの効率に対する規制が強化されている。国際規格(IEC60034-30)でモータの効率は、IE1(標準効率)、IE2(高効率)、IE3(プレミアム効率)、IE4(スーパープレミアム効率)の4段階で分類されている。現在、世界各国で、IE2~IE3相当の規制が導入されつつある。

 こうした動きを受け、TIPA社では世界各国の効率規制に適合した産業用モータを製造している。現状、最も多いのがIE3相当の「NEMA Premium」が法制化されている米国市場向けだ。TIPA社では、IE3相当の最高級品に特化し、これを低コストで提供していく。

――最高級品を海外で製造すると、技術流出の懸念もあるが…。

東芝 技術流出の危険があるのは、当然の話。単純にモータを作るだけならば、誰にでもできるだろう。モータの高効率化には、さまざまな技術のすり合わせが必要だ。我々のモータを分解したからといって、すぐに同様の性能が得られるわけではない。

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