写真1●米NVIDIAがTegra 3とICERAチップを組み合わせたLTEのデモを公開
写真1●米NVIDIAがTegra 3とICERAチップを組み合わせたLTEのデモを公開
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 2012年2月27日から3月1日までスペイン・バルセロナで開催中のMobile World Congress 2012(MWC)で米NVIDIAはLTEのデモを初めて一般に公開している(写真)。タブレット端末の試作機に、アプリケ―ションプロセッサとしてクアッドコアの「Tegra 3」、LTE対応のベースバンドチップとして「ICERA 410 LTE」を実装。展示会場内に設置されたLTE対応基地局を介してインターネットに接続している。

 NVIDIAのICERAシリーズは、同社が2011年5月に買収したベースバンドチップベンダーである英Icera(当時)の技術を基に開発したもの。ICERA 410 LTEは複数の周波数帯に対応するが、今回のLTEのデモでは700MHz帯を使っているという。今回の組み合わせを採用した製品は、2012年中には登場するという。

 NVIDIAはLTEのベースバンドチップに関して、米GCT Semiconductorおよびルネサスエレクトロニクスの子会社であるRenesas Mobileと共同開発するとの発表をしているが、今回のデモで使っているICERAシリーズとは別製品。同社が複数のLTEソリューションを用意するのは、通信方式の進化の速さに対応するためであるとし、ベースバンドチップ単体での提供とSoCとしての提供の両方のLTEソリューションを端末メーカーなどに提示できるようにする。

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