今回のニュースを紹介するRed Bendのホームページ(一部) 同社のデータ。
今回のニュースを紹介するRed Bendのホームページ(一部) 同社のデータ。
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TOUGHPADのセキュア性を紹介するPSCEUのホームページ(一部) 同社のデータ。
TOUGHPADのセキュア性を紹介するPSCEUのホームページ(一部) 同社のデータ。
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 英Panasonic System Communications Company Europe(PSCEU)は、パナソニックのAnroidベースの業務用タブレットPC「TOUGHPAD」が米Red Bend Software, Inc.のMobile Software Management(MSM)ソリューションに対応したと発表した(ニュース・リリース)。Red BendのMSMソリューションは、モバイル環境においてソフトウェアを管理するための複数のソフトウェアからなる。発表によれば、現在、14億台のモバイル端末(携帯電話機やスマートフォン、タブレットPCなど)がRed BendのMSMソフトウェアを搭載しているという。

 今回、PSCEUとRed Bendは、Red BendのMSMの採用によって、TOUGHPADおよびそれをベースにしたシステムのセキュア性が向上することを強調している。TOUGHPADの1号機の「FZ-A1」は、ARMベースのプロセサ・コア2個を集積する米Marvell Semiconductor, Inc.のSoCをCPUにする(Tech-On!関連記事)。このSoCが備えるセキュア機能とRed BendのMSMが協調して、セキュア性が向上するとしている。

 すなわち、MarvellのSoCによってフラッシュ・メモリ上にセキュア・ゾーンが設けられる。このゾーンにはOSのカーネルと顧客アプリケーションが保持されている。Red BendのMSMに許可されたユーザーだけが、セキュア・ゾーンのファームウェアやアプリケーション・ソフトウェアにアクセスできる。Red BendのMSMを使うことによって、この管理をリモートで安全に行えることや、アップデートの際に送る情報をコンパクトにできることなどがポイントである。

 関連するRed BendのMSMソフトウェアは、モバイル環境でのファームウェアのアップデート(同社のいう、Firmware Over-the-Air:FOTA)を管理する「vRapid Mobile」、モバイル端末の管理とアプリケーション管理を行う「vDirect Mobile」および、ホスト(センター)側の「Red Bend Software Management Center」である。2012年10月から、OMA(Open Mobile Alliance)のDevice Management(OMA DM)規格の強化版という「Software Component Management Object:SCOMO」に準拠するRed BendのMSMソフトウェアに、TOUGHPADは対応する計画としている。

 なお、Red BendとPSCEUは、スペインのバルセロナで2月27日から開催のMobile World Congress 2012で、Red BendのMSMソフトウェアが稼働した「FZ-A1」のデモンストレーションを行う予定という。PSCEUはパナソニックのシステムコミュニケーションズ社の欧州支社である。