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文科省、新施策「元素戦略プロジェクト研究拠点形成型」の概要を公表

  • 丸山正明=技術ジャーナリスト
  • 2012/02/15 14:59
  • 1/1ページ
図1○磁石領域での、材料創成グループ、電子論グループ、解析評価グループの3つの研究グループの異分野融合態勢の例(文科省の資料より)
図1○磁石領域での、材料創成グループ、電子論グループ、解析評価グループの3つの研究グループの異分野融合態勢の例(文科省の資料より)
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 2012年2月14日に文部科学省は新しい元素戦略プロジェクト「研究拠点形成型」の概要を公表した。日本の製造業が材料や部品などで国際競争力を維持するためには、高性能な材料・ナノテクノロジー分野での研究開発成果が不可欠との視点に基づき、平成24年度(2012年度)から始める「元素戦略プロジェクト 研究拠点形成型」の概要を発表した。

 今回は材料分野の対象領域を「磁石材料」「電子材料」「触媒・電池材料」「構造材料」の4領域に絞り込んだ点が特徴になっている。各材料領域の事業期間は10年と長く、「材料分野での小規模なWPI(世界トップレベル研究拠点プログラム)と考え、例えば希少金属(レアメタル)を用いない新規材料を開発してもらうのが狙い」と、新政策を担当する研究振興局基盤研究課のナノテクノロジー・材料開発推進室は説明する。

 磁石材料領域では、耐熱性を確保するために添加しているディスプロシムを用いないネオジム・鉄・ホウ素磁石の実用化などの高キュリー点・高保持力の高性能磁石の開発を目指す。電子材料領域では、インジウムを用いない2酸化チタン系の透明電極の実用化など、ユビキタス元素(クラーク数が多い元素)を活用する新機能電子材料創成を目指す。触媒・電池材料領域では、貴金属やリチウム、コバルトなどの元素を用いない代替材料の実用化を目指す。構造材料領域では、高強度と良加工性を両立させる添加元素の抜本的見直しを目指す。この構造材料領域は、鋼に加えて非鉄金属や複合材料もターゲットに含めている。

 今回の研究拠点型の特徴は、材料研究開発を根底から見直すために、材料創成グループに、電子論グループ、解析評価グループを加えた3つの研究グループによる異分野融合態勢という強力な連携による研究開発体制を構築することが必要条件になってることだ。代表研究者1人に主任研究者を10人程度配置し、その下に主力となる若手研究者を配置し、若手研究者による異分野協働研究態勢をつくる。若手研究者の大部分は、代表研究者がいる中核大学に集まり、顔をつき合わせる研究開発環境で研究開発を推進する。材料系の若手研究者を育成することで、日本に元素戦略に基づく新材料創成の研究開発拠点を育成する。

 元素戦略プロジェクト研究拠点形成型は、平成19年度(2007年度)から実施された元素戦略プロジェクトの後継施策である。従来の元素戦略プロジェクトは各大学や研究系独立行政法人の研究室単位のチームで実施されたのに対して、研究開発ネットワークを日本に構築するために研究拠点型とし、材料領域を4つに絞り込んだもの。その分、支援金予算も多額になっている。

 元素戦略プロジェクト研究拠点形成型の平成24年度の予算は22.5億円(見通し)で、「磁石材料」「電子材料」「触媒・電池材料」の3領域には1年間に6~7億円の支援額を支給する計画である。「構造材料」領域は、まず電子論グループによる新しい原理の探索を実施する研究開発計画なので、支援金は約1.5億円の見通しになっている。元素戦略プロジェクト研究拠点形成型の公募の締め切りは、3月26日午後0時である。

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