米Microchip Technology, Inc.は、同社の「dsPIC DSC(Digital Signal Controllers)」シリーズに、性能を従来製品と比べて最大25%引き上げた「dsPIC33F “GS”」を追加したことを発表した(発表資料)。同製品はSwitch Mode Power Supplies(SMPSs)の構成向けに最大50MIPSの演算性能を持ち、16~64KBバイトのフラッシュメモリを内蔵する。さらにデジタル電源を構成するために必要とされる、最大4Mサンプル/秒のADCや、最高1n秒の解像度を持ち、様々な電力供給トポロジーに対応したPWMのほか、4つのアナログコンパレータも搭載する。このアナログコンパレータはオンチップDACと統合されており、PWM回路と連動して動作することが出来る。

 今回追加された製品は、既存のdsPIC33F “GS”ファミリー製品と完全な互換性を持っており、既存の開発ツールとリファレンスデザインがそのまま利用できる。この中には同社の提供するDigital LED開発キット(249米ドル)やBuck/Boost Converter PICtail Plusドーターボード(89.99米ドル)、16ビット28ピンスターターボード(79.99米ドル)も含まれる。また同社はロイヤリティフリーで、AC/DC電源、DC/DCコンバータ、太陽光発電、UPS、インターリーブPFC、HID照明といった、業界で利用されている様々な用途向けのリファレンスデザインも提供している。

 今回発表した製品は既にサンプル出荷および量産を開始しており、28~100ピンのQFN/SOIC/SPDIP/TQFP/VTLAの各パッケージで提供される。価格は1万個発注時に1個あたり2.53米ドルからとなっている。