東レが2層CNTを用いた透明導電シートを量産へ、電子ペーパー向け《訂正あり》
東レは2012年2月9日、2層カーボン・ナノチューブ(CNT)を用いた電子ペーパー向け透明導電シートの量産技術を開発したと発表した。既に一部のメーカーにサンプル出荷を始めており、2012年度中に量産を開始する予定であるという。「将来的に、電子ペーパー向け透明導電シート市場のかなりのシェアを取っていきたい」(東レ)。
2層CNTとは、直径が異なる2本のCNTが軸を共有する形で重なっているCNT。東レはこの2層CNTの外側の層だけに極性を持たせることで、従来課題となっていた凝集を防ぐ技術を、量産技術としては世界で初めて開発した。透明導電シートは、この2層CNTを溶液中で分散させ、PETフィルム上に常圧で塗布して作製する。
電子ペーパー向け透明導電シートとして求められる性能は一般に、フレキシブル性が高く、光透過率90%の場合に表面抵抗値が500Ω前後とされる。東レは今回、開発した透明導電シートでこのスペックを実現したとする。
同社によれば、既存技術のITOフィルムに対しては、耐屈曲性、耐引張り性、打鍵耐久性、耐湿熱性という点で大きく優れ、同じ光透過率での表面抵抗値でもやや優れているとする。さらに色味の点でも「ITOフィルムはやや黄色がかっている。一方、2層CNTの透明導電膜シートは無彩色」(同社)であるという。
製造コストや価格の点では「製造プロセス上、スパッタリングを用いるITOフィルムより今回の技術の方がより低コストにできる可能性がある。量産時にはITOフィルムより価格を低くしたい」(東レ)とした。
東レはこの透明導電シートを、「nano tech 2012 国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」(2012年2月15〜17日、東京ビッグサイト)に出展するという。
当初の記事で、透明導電シートは、この2層CNTを溶液中で分散させ、PENフィルム上に常圧で塗布して作製する。としていましたが、正しくは、PETフィルム上に常圧で塗布して作製する、です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。












