【AABC】サムスン横浜研究所、固溶体系正極材料を用いたLiイオン2次電池の高性能化について発表
サムスン横浜研究所は、固溶体系正極材料を用いたLiイオン2次電池の高性能化について、「AABC 2012」(米国Orlando、2012年2月6〜10日)の併設カンファレンス「LLIBTA」で講演した。同社では、固溶体系正極材料であるLi2MnO3-LiMO2(M:NiやMn,Coなどの金属)をLi過剰型層状正極材料(OLO)と呼んでいる。
OLOは、初回充電でガスが発生してセルが膨れる問題と、高電圧で充電するなどによる充放電サイクル後の容量劣化が大きいという課題があった。サムスン横浜研究所では、正極材料の合成方法の改良によって、初期ガスの発生を1/50に抑えた。この他、負極材料のグラファイトの改良によってセル内で発生する酸素量を大幅に削減できたとしている。
さらに、充放電サイクル特性を改善するために、セパレータと電解液の改良を行った。具体的には、セパレータは4.35V以上で酸化分解が起こっていたが、セパレータの表面に保護層を設けることで反応を抑えた。電解液も高電圧で分解しないようにカーボネート系やエーテル系材料をフッ化物化したものを採用した。
改良したOLOとグラファイト、セパレータ、電解液を組み合わせて試作したラミネート型セルでは、初期放電量で250mAh/g以上の比容量を確保した。充放電サイクル特性は常温(25℃)で400サイクル後に87%の容量を維持した。同社では、より厳しい試験として、コイン型セルを用いて45℃の環境下で実施した充放電サイクル試験(1Cでの充放電)では、200サイクル後で87%の容量維持率を示し、十分実用に耐えるLiイオン2次電池として期待しているという。
記事中に誤りなど,編集部へのご連絡にはフッターのご意見/ご感想・お問い合わせをお使いください。












