図1 ワイヤレス給電や無線LANなどの機能を備える「サイバーショット DSC-TX300V」
図1 ワイヤレス給電や無線LANなどの機能を備える「サイバーショット DSC-TX300V」
[画像のクリックで拡大表示]
図2 付属のクレードル「マルチステーション」に、ワイヤレス給電機能とTransferJetによるデータ伝送機能を搭載
図2 付属のクレードル「マルチステーション」に、ワイヤレス給電機能とTransferJetによるデータ伝送機能を搭載
[画像のクリックで拡大表示]
図3 撮影した画像を無線LAN経由でスマートフォンやパソコンに転送できる。なお、スマートフォンへの転送時は200万画素相当に縮小され、動画の転送はできない
図3 撮影した画像を無線LAN経由でスマートフォンやパソコンに転送できる。なお、スマートフォンへの転送時は200万画素相当に縮小され、動画の転送はできない
[画像のクリックで拡大表示]

 ソニーは、スマートフォンなどの機器と連携する機能を備えたコンパクト型デジタル・カメラ「サイバーショット DSC-TX300V」を発表した(図1、発表資料)。

 ワイヤレス給電機能と無線データ通信機能を備え、付属のクレードルに本体を置くだけで内蔵電池の充電や撮影データの転送ができる(図2)。無線LAN機能も備えており、撮影データをパソコンやスマートフォンなどに直接送信する機能も持つ。価格はオープンで、予想実売価格は5万円前後。2012年3月9日に発売する。

 DSC-TX300Vは、ワイヤレス給電や無線LANだけでなく、近距離無線通信技術「TransferJet」やGPS(ログ記録にも対応)、水深5mの防水、防塵、耐低温など盛りだくさんの機能を備える機種である。

 新開発の有効約1820万画素の裏面照射型CMOSイメージ・センサ「Exmor R」と画像処理エンジン「BIONZ」を搭載する。レンズは35mmフィルム判換算で26~130mmの光学5倍ズームで、屈曲光学系を採用した。筐体の前面部は強化ガラス板で仕上げた。

スマホに画像データを転送


 スマートフォンとの連携機能は、無線LANを使ってスマートフォンからDSC-TX300V内の画像を閲覧したり、DSC-TX300Vから写真をスマートフォンにダウンロードしたりできる(図3)。スマートフォンにはあらかじめソニーが提供するアプリケーション・ソフトウエア(アプリ)「PlayMemories Mobile」をインストールしておく( Tech-On! 関連記事)。アプリは、AndroidとiOSに対応する。

 無線LANを使用してパソコンに自動的に写真を取り込む機能も備える。カメラ側で「パソコンに保存」ボタンを押せば、パソコンのソフトが自動的に起動して取り込みを開始する。転送が終了すると、カメラの電源は自動的に切れる。また、DLNAにも対応しており、無線LANで対応テレビに画像を表示することも可能だ。

「マルチステーション」にワイヤレス給電機能


 DSC-TX300Vには、専用のクレードル「マルチステーション」が付属する。マルチステーションは、ワイヤレス給電機能とTransferJetによるデータ伝送機能を備える。このため、例えば外出先で撮影した後、自宅に帰ってカメラをマルチステーションに置くだけで、充電を開始する。さらに、カメラの電源をオンにしてマルチステーションに置くと、給電している間にTransferJetを使って撮った写真や動画をパソコンに保存することができる。なお、ワイヤレス給電技術は独自規格品で、非接触充電システムの業界団体であるWireless Power Consortium(WPC)が策定した標準規格「Qi(チー)」には準拠していない。

 背面には3.3型で約122.9万画素の有機ELタッチパネル・ディスプレイを搭載する。内蔵メモリは約105MBで、記録媒体はメモリースティックマイクロとmicroSDメモリーカードが利用できる。外形寸法は幅95.5mm×高さ58.3mm×奥行き16.0mmで、電池やメモリ・カードを含む質量は約134g。