SDメモリーカードの仕様策定や普及促進などを図る業界団体「SD Association」は2012年1月9日(米国時間)、無線LAN機能を内蔵したSDメモリーカードの標準規格「Wireless LAN SD」を発表した。無線LAN機能を使い、デジタル・カメラやビデオ・カメラからクラウド・サービスやホーム・ネットワークの対応機器へ無線で静止画や動画を転送できるようになる。

 Wireless LAN SD標準規格では、対応メディアが無線LANのアクセス・ポイントとなる。パソコンやスマートフォンなどからSDメモリーカード内の画像を表示するなどの操作が可能。

 無線LAN規格はIEEE 802.11b/g/nに対応する。WEP、WPA/WPA2のセキュリティをサポートする。SDXC/SDHC/SDメモリーカードに加えて、microSDXC/SDHC/SDメモリーカードへの適用も可能という。

 規格は「Type-W」と「Type-D」に分かれている。Type-Wが基本的な規格で、SD Associationでは第1世代と位置付けて「ウェブインターフェイス規格」と呼んでいる。HTTPベースの規格で、無線LAN搭載機器に対してアクセス・ポイントとして振る舞う。東芝が2012年2月に発売予定の「FlashAir」はType-Wを採用する( Tech-On! 関連記事)。第2世代のType-DはDLNAやWiFi Directなどに対応する。「ネットワークインターフェイス規格」と呼び、ホーム・ネットワーク内での活用を想定する。

 SD Associationは、今回の規格を「2012 International CES」の開催に合わせて発表した。2012年1月9日(米国時間)に開催された報道機関向けのイベント「Digital Experience!」では、東芝のFlashAirを利用したデモを披露していた(図1)。

図1 Digital Experince!のデモでは、パナソニックのデジタル・カメラ「LUMIX DMC-FX90」に東芝の「FlashAir」を差し込み、東芝の「REGZA Tablet」に画像を転送売る様子を見せた
図1 Digital Experince!のデモでは、パナソニックのデジタル・カメラ「LUMIX DMC-FX90」に東芝の「FlashAir」を差し込み、東芝の「REGZA Tablet」に画像を転送売る様子を見せた
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