図1 Google TV向けの新型リモコンの外観。中央付近にあるのがタッチパッド
図1 Google TV向けの新型リモコンの外観。中央付近にあるのがタッチパッド
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図2 新型リモコンの裏面。QWERTY配列のキーボードを設けた
図2 新型リモコンの裏面。QWERTY配列のキーボードを設けた
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 ソニーは、米Google社などど共同開発したテレビ向けのソフトウエア基盤「Google TV」向けの新型リモコンを開発した。2012年1月10日から米国ラスベガスで開催される民生機器関連の展示会「CES 2012」に出展する。開幕に先立つ記者発表会で公開した。

 新型のリモコンは、2012年の初夏に発売するGoogle TV対応のBlu-ray Disc(BD)プレーヤー「NSZ-GS9」と、テレビに接続して利用するSTB型の専用端末(メディア・プレーヤー)「NSZ-GP7」に付属する。特徴は、ノート・パソコンと同様のタッチパッドを用いて、片手で操作しやすい形状を実現したこと。2010年にソニーが発売したGoogle TVの第一世代品では、家庭用ゲーム機のコントローラーのように両手を使う操作を前提にしていたため、使いにくいという意見が多かった。今回は、この課題の解決を目指した形だ。

 タッチパッドの操作では、画面上のポインティングやスクロール、フリック、2本の指を広げたり狭めたりする動作によるピンチズーム、ピンチアウトの操作などを実現した。片手で握った時に親指の位置に当たる側面に音量やチャンネル切り替えのボタンを配置し、裏面には検索キーワードなどを入力するためのQWERTY配列のキーボードを設けた。

 ゲームなどでの利用を狙い、リモコンの傾きを3軸で検知するセンサも内蔵した。BDプレーヤー用のリモコンはマイクロホンを備えており、音声認識による操作も実現している。このため、リモコンの操作をテレビに送信する無線通信技術を従来のRF通信から、Bluetoothに変更した。将来の機能拡張を見込んで、メディア・プレーヤー用のリモコンでもBluetoothでリモコンとテレビをつなぐ。

 第一世代のGoogle TV対応機種では米Intel社製のSoCを採用していたが、今回の機種ではARM系のデュアルコアSoCに変更した。これまで北米だけでの製品展開だったGoogle TV対応機を、第二世代品からは欧州で発売することも明らかにした。今後、日本も含めた世界展開を進める第一弾の製品となりそうだ。