Myspace TVのタブレット端末向けアプリケーション・ソフトウエアの画面例
Myspace TVのタブレット端末向けアプリケーション・ソフトウエアの画面例
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 パナソニックは、インターネット接続機能付きの薄型テレビ、いわゆる「スマートテレビ」分野で、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などのソーシャル・メディアとの連携機能を強化する。まずは、米SNS大手のMyspace社と提携し、インターネットを使った動画配信の映像コンテンツを探したり、SNS上の知人と共有したりする機能などを実現する。2012年1月10日(米国時間)から米国ラスベガスで開催される民生機器展示会「CES
2012」に先立つ記者発表会で明らかにした。

 Myspace社は2012年上半期に「Myspace
TV」と呼ぶテレビ向けのサービスをパナソニックの薄型テレビ向けに提供を始める。パナソニックが運営するテレビ向けのインターネット・サービス「VIERA
Connect」のサービス基盤上で展開する。

 Myspace社が手掛けるSNSは、音楽関連のアーティストとファンをつなぐコミュニティを多く抱えており、同様の枠組みを映像コンテンツに広げる狙いだ。これにより、映像コンテンツの制作者や出演者、ファンの間の交流を活発にし、ファン同士が映像コンテンツを推薦し合ったり、内容に関するコメントを交わし合ったりする仕組みを構築する。

 薄型テレビだけではなく、タブレット端末と連携するサービスも展開する計画だ。例えば、タブレット端末で再生している映像コンテンツを、液晶タッチ・パネルのフリック操作で大画面テレビに送信し、表示を切り替えるような機能を実現する。

 パナソニックは、P2P技術を使ったインターネット電話サービス「Skype」と薄型テレビの連携機能も強化する。テレビ画面を2分割し、友人とのビデオ電話と、映像コンテンツを同時に表示する機能を実現する計画だ。これにより、友人と会話しながら映像コンテンツを楽しめるようになる。

 テレビ向けのインターネット動画配信サービスの普及によって、視聴者が見たいコンテンツを探す手間が大きな課題になりつつある。視聴できる映像コンテンツの本数が従来のテレビ放送よりも大幅に増えるからだ。ここにきて、それを解決する手法として、ソーシャル・メディアを活用した友人同士や著名人によるコンテンツの推薦機能の技術開発が加速している。