WPCは、規格に準拠した機器にQiマークを付与する。Qi規格に準拠した機器であれば、異なるメーカーの機器間でも充電が可能だ。
WPCは、規格に準拠した機器にQiマークを付与する。Qi規格に準拠した機器であれば、異なるメーカーの機器間でも充電が可能だ。
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 東芝が、ワイヤレス給電の業界団体であるWireless Power Consortium(WPC)に加盟したことが分かった。WPCは、ワイヤレス給電のデファクト・スタンダードを作ることを目的に2008年12月に設立された団体。2011年10月には加盟企業は100社を超えており、勢力を拡大させている(日経エレクトロニクスの特集記事)。

 東芝は、「ワイヤレス給電技術は液晶テレビやノート・パソコンの電源ケーブルをなくすことができる」(同社)として取り組みを進めてきた( Tech-On! 関連記事1)。

 例えば、ブロードバンドワイヤレスフォーラム内に設置した「ワイヤレス電力伝送SWG」では主導的に活動しており、2011年6月に発表した「ワイヤレス電力伝送技術の利用に関するガイドライン Ver1.0」の策定の深く関わった( Tech-On! 関連記事2)。技術開発では、「磁界共鳴方式」に基づくワイヤレス給電システムに注目して研究を進めてきた経緯がある( Tech-On! 関連記事3)。

 WPCは、2010年7月に出力が5W以下の機器に向けた最初の標準仕様「Qi」を策定した。翌8月にはロゴ認証のためのコンプライアンス試験プログラムを開始して対応製品を発売できる環境を整えた。その後、NTTドコモがQi規格に対応する携帯電話機を発売するなど、製品化が進んでいる( Tech-On! 関連記事4 同5 同6同7)。2011年11月28日時点の加盟企業は103社である。