米業界団体Wireless Gigabit(WiGig)Allianceが、60GHz帯のミリ波を用いた高速無線インタフェース規格「WiGig」(Tech-On!関連記事)に対応する技術の初期互換性テストを米国で2011年10月24日~26日に実施した(発表資料)。「今回のテストには、10社が参加をした。これはWiGig Allianceに属するメンバーの1/5に相当する。当団体が『単なる資料を提供する団体』ではないことを証明したと思う」(WiGig Alliance、President and ChairmanのAli Sadri氏)。

 今回の互換性テストは、米UL CCS社の協力を得て、米MET Laboratories社の設備を使って行った。米Agilent Technologies社製の装置を主に利用した。Sadri氏によると、テストした技術は最新規格のバージョン1.1に対応したチップセットやFPGA上で動作する試作品を含む。チップセットが組み込まれた完成品に近い装置もあったという。

実行したテストは、主にWiGig対応技術のPHYやラジオが正常に動作するかどうかを判定する。「正式な結果は、今後の2週間以内に出る予定だが、私が見たところでは参加者が持ち込んだ技術のほとんどは無事接続ができた」(Sadri氏)。

 WiGig Allianceによると、WiGig製品の互換性テストを実施して認証を発行できるのは、米国側ではMET Laboratories社とUL CCS社の2社。これ以外に、アジア地域でもテストが可能になる予定という。WiGig対応の認証を受けた製品は、2012年末もしくは2013年初期ごろに出荷される予定。これに間に合わせるために、WiGig AllianceとWi-Fi Allianceが協力して行う互換性テストを、2012年中旬までの開催を目指しているという。