韓国のディスプレイ関連の国際会議「IMID(International Meeting on Information Display)」に併催の展示会について、写真を中心に報告する。同時期に開催される「韓国電子展(KES)」を日本のエレクトロニクス関連の展示会「CEATEC JAPAN」の“コンシューマー館”だとすれば、IMIDの展示会は“部品館”のようなイメージである。今年のIMIDの展示会はKINTEX本館の5つのホールのうち新館から一番遠いホール1で行われた。コンファレンス会場から歩くと片道10分程かかってしまうため、移動は大変だった。

 まず、Samsungのブースから報告する。

IMID展示会場の様子
左側手前から「Samsung Corning」「Samsung LCD」「Samsung Semiconductor」の順番に並んでいる。Samsung Mobile Display社のブースは無かった。
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Samsung Corningブースに展示されていた第5.5世代有機EL生産ライン用に開発したガラス基板
厚みは0.5mmである。この基板サイズでエキシマ・レーザー・アニール(ELA)とマスク蒸着によりスマートフォン「Galaxy」向けの有機ELパネルが量産できるのかと思うと、有機ELの生産性もずいぶん上がったものだと感慨深い。
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Samsung Corningブースに展示されていた第8世代ガラス基板
左が0.7mm厚の既存の製品で、右側は0.4mm厚を実現した「EAGLE XG Slim」である(ハングルで開発中と表記してある)。
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 Samsung Corning社が、0.5mm厚、第5.5世代のガラス基板の展示コーナー上にハングル文字で「AMOLED基板有利」と書いて、ブース中央正面に配置してあったのが印象的である。液晶パネル(LCD)の投資計画が軒並み足踏みしている中で、有機ELの投資に対していかに部品・材料メーカーの期待が高まっているかがよく分かる。