太陽誘電は、Compact Discや光ディスクとほぼ同型の円盤状の色素増感型太陽電池(DSSC)を試作し、千葉県幕張メッセで開催中の「CEATEC JAPAN 2011」で展示した。フレキシブル基板を用いて厚さを0.3mmと薄くしたことで、非常に軽量であることが特徴だ。
実は、太陽誘電は2007年ごろまで、DSSCをこのCD形状で作製していた。今回はそれを「復活」させた格好だが、フレキシブル基板を用いて薄型化・軽量化した上に、電極の設計を工夫して、シートに着脱可能な形で貼り付けられるようにした。現状では9枚貼り付けると、互いが直列に接続される。
狙いは、「被災地など向けに、太陽電池パネルの収納や運搬を楽にし、しかも簡単に組み立てられるようにすること」(太陽誘電の説明員)。軽いため、あたかも太陽電池のすだれのように使うこともできるという。
DSSCの変換効率は5~6%。「小セルでは、フレキシブル基板での最高水準に近い約8%が出ている」(太陽誘電)という。