米Apple社は、iPhoneシリーズの新モデル「iPhone 4S」を発表した(発表資料)。ハードウエアとして、Apple社が設計した「A5」のデュアルコア・マイクロプロセサや画素数8Mのイメージ・センサを含む新カメラを搭載した。発信や受信の際にアンテナを切り替える技術も含む。
ソフトウエアやサービスとして、iPhone 4Sは以前Apple社が公開した「iOS 5」やクラウド型サービス「iCloud」に対応する(Tech-On!関連記事)。これに加えて、iPhone 4SではApple社の「Siri」と呼ぶ、ユーザーの「仮想アシスタント」の役割を担うサービスにも対応している。発表資料でApple社、Worldwide Product Marketing、Senior Vice PresidentのPhilip Schillerは「他社は製品の機能だけでiPhoneをマネする。iPhoneのみがこうした息が詰まるほどのイノベーションをスムーズに提供できる」と自信をみせる。
画像機能を強化
iPhone 4Sでは、A5マイクロプロセサの搭載によりデータやグラフィックスの処理性能を高めたことに加え、電池寿命を延ばしたとApple社は強調する。例えば、3Gによるインターネット接続の時間は最大6時間、動画再生は最大10時間とする。以前よりカメラの起動や写真撮影に要する時間も短縮したという。1080p動画の録画に対応し、動画安定化の機能も搭載する。f/2.4開口部対応の新レンズを搭載した。
前モデルのiPhone 4はGSMとCDMAに別モデルで対応した。iPhone 4Sでは、GSMとCDMAの両方に同じ機種で対応している。発信と受信の際にアンテナを切り替える新技術により、Apple社はHSDPAでダウンロード速度を14.4Mビット秒に高めたという。