図1 ドックが収納された袋からは,光インタフェース用のケーブルが出ている。
図1 ドックが収納された袋からは,光インタフェース用のケーブルが出ている。
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図2 防塵用のキャップがない
図2 防塵用のキャップがない
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図3 Fibre Channelのプラグには防塵キャップがある
図3 Fibre Channelのプラグには防塵キャップがある
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――前回はこちら――

 VAIO Z専用の外部機器「Power Media Dock」(以下、ドック)が収納された袋からは,光インタフェース用のケーブルが出ており,直接箱に収納してある(図1)。その様子を見て違和感を覚える。

 その違和感の正体はキャップ。ケーブル先端にある光インタフェースのプラグに,防塵用のキャップが付いていないのである(図2)。

 FTTHで用いられる光ファイバや、業務用外部ストレージで利用される「Fibre Channel」のような,従来の光インタフェースの場合、そのプラグには防塵用のキャップが付属している(図3)。微小なちりが光ファイバの端面に付着するだけで、光が遮断され,通信できなくなる恐れがあるからだ。そこで,防塵キャップが付いている。

 その光伝送技術の“常識”である防塵キャップが,VAIO Zの光インタフェースのプラグにはないのである。しかもやや無造作に,光インタフェース用のプラグは箱に収められていた。

 付け加えると,光インタフェースのプラグとレセプタクルを接続する際に,その端面を磨く必要もない。USBやHDMIなどと同じように,そのまま気にすることなく接続できる。FTTHで用いられる光ファイバなどでは,接続時に光ファイバの端面を磨いて接続する場合は多い。これも,データ伝送時の光損失を抑えるための防塵対策である。この端面磨きもVAIO Zの光インタフェースでは必要ない。

 キャップもなければ,端面磨きも必要ない。その秘密を探ろうと,光インタフェースのレセプタクルとプラグを見てみる。
――続く――

VAIO Zの分解/分析の詳細は日経エレクトロニクス10月3日号と,(10月7日開催のセミナー)で紹介する予定です