図1 開発した裸眼3D用の専用シート
図1 開発した裸眼3D用の専用シート
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図2 パソコンに取り付けた様子。左上部に表示されているのは、顔認識の様子
図2 パソコンに取り付けた様子。左上部に表示されているのは、顔認識の様子
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 ソニーは、ノート・パソコンに取り付けるだけで、眼鏡を使わずに3次元(3D)映像を見られる裸眼式の3D表示を実現する専用シートを欧州で発売する。2011年9月2日に開幕した欧州最大の家電展示会「IFA 2011」に出展した。同年10月に欧州で発売する15.5型のカラー液晶パネルを備えたノート・パソコン「VAIO VPCSE1Z9E(Sシリーズ)」向けのアクセサリ商品で、同パソコンの発売と同時に商品化する。

 シートは15.5型の液晶パネルとほぼ同等のサイズで厚さは3mmほど。ノートパソコンの液晶パネルの前面に固定して利用する。裸眼3Dの実現手法はレンチキュラー方式。視差を作り出すためにかまぼこ状のレンズを並べて配置する技術だ。

 今回のシートには、専用のアプリケーション・ソフトウエアを同梱して販売する。このソフトウエアを使うことで、ノート・パソコンのWebカメラでユーザーの顔の位置を認識し、その位置で見える最適な3D映像になるように映像の表示を調整する仕組みを実現した。顔認識が可能なのは、水平方向が中心から左右30度ずつの合計60度、画面からの距離で30cm~1mの範囲。高さ方向も合わせて、この範囲で映像表示を最適化する。今回の専用シートの価格は129ユーロ(約1万4000円)。