図1 ソニーのレンズ交換式デジタル・カメラ「α」シリーズの新機種
図1 ソニーのレンズ交換式デジタル・カメラ「α」シリーズの新機種
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図2 「α77」を正面から見たところ
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図3 「α77」の背面。EVFには有機ELパネルを採用
図3 「α77」の背面。EVFには有機ELパネルを採用
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図4 「α『NEX-7』」を正面から見たところ。フラッシュを内蔵する
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図5 NEX-7の背面。EVFは「α77」や「α65」と同様に有機ELパネルを搭載
図5 NEX-7の背面。EVFは「α77」や「α65」と同様に有機ELパネルを搭載
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図6 「Tri-Dial Navi」と呼ぶUIを導入
図6 「Tri-Dial Navi」と呼ぶUIを導入
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図7 「α『NEX-5N』」を正面から見たところ。EVF(有機ELパネル)はオプション
図7 「α『NEX-5N』」を正面から見たところ。EVF(有機ELパネル)はオプション
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 ソニーは2011年8月24日、レンズ交換式デジタル・カメラ「α」シリーズの新機種を発表した(ニュース・リリース)。交換レンズ接続規格として、「Aマウント」を採用する「α77」と「α65」、「Eマウント」を採用する「α『NEX-7』」と「α『NEX-5N』」の4機種である。2011年9月以降、順次発売する予定。

透過ミラー搭載機は12コマの高速連写に対応

 α77とα65は、従来の一眼レフ・カメラが使うミラー・ボックスの代わりに、「Translucent Mirror Technology」と呼ぶ独自の透過ミラーを搭載する。α77は同社のAマウント採用のレンズ交換式デジタル・カメラの中級機、α65は入門機として位置付ける。市場想定価格は、α77のズームレンズキット(「DT16mm-50mm F2.8 SSM」搭載)が21万円前後、α65のズームレンズキット(「DT18mm-55mm F3.5-5.6 SAM」搭載)が10万円前後とする。

 透過ミラーは、AFセンサとCMOSイメージ・センサに同時に光を供給する機能を担う。これにより、高速連写と高速な位相差検出方式のオート・フォーカス(AF)の両立を実現できるようになる。α77は12コマ/秒、α65は10コマ/秒の高速連写に対応する。なお、透過ミラーを使ったレンズ交換式デジタル・カメラとしては、2010年9月に「α55」「α33」を発売している。

 共に、APS-Cサイズで約2430万画素のCMOSイメージ・センサを備える。電子式ファインダー(EVF)には0.5型で約240万画素(1024×RGB×768)の有機ELパネルを採用した(Tec-On!の続報)。背面に搭載する液晶モニターは、約92万画素(640×RGB×480)である。

ミラーレス機はEVFやフラッシュを搭載

 NEX-7とNEX-5Nは、ミラー・ボックスを搭載しない、いわゆる「ミラーレス機」である。NEX-5Nは2010年5月に発売した「α『NEX-5』」の後継機、NEX-7はソニーのミラーレス機の最上位機種として、市場投入する。市場想定価格は、NEX-7のズームレンズキット(「E 18mm-55mm F3.5-5.6 OSS/専用ブラックモデル」搭載)が14万5000円前後、NEX-5Nのズームレンズキット(「E 18mm-55mm F3.5-5.6 OSS」搭載)が8万5000円前後とする。

 共にAPS-CサイズのCMOSイメージ・センサを搭載しており、有効画素数は、NEX-7が約2430万、NEX-5Nが約1610万である。機械式シャッターの動きをイメージ・センサ内部で電子的に再現して高速動作を実現する「電子先幕シャッター」を今回新たに採用することで、シャッター・ボタンを半押しして被写体にピントが合ったことを確認後、シャッター・ボタンを押しこんでから実際に露光開始するまでの時間(レリーズ・タイムラグ)を約0.02秒に短縮したとする。

 上位機種であるNEX-7は、ソニーのミラーレス機として初めて、EVFやフラッシュを内蔵する。NEX-5Nでは共にオプション対応となる。さらにNEX-7は、「Tri-Dial Navi」と呼ぶ新たなユーザー・インタフェースも導入した。本体上面と背面に配置した3個のダイヤルを使って、撮影時のパラメータを調整できるとする。