オープンソースWebブラウザ「Firefox」などの開発を担当している非営利団体米Mozilla Foundationは、携帯端末向けWebソフトウエア・アプリケーション(以下アプリ)用途のAPIを定める「WebAPI」プロジェクトを公開した(同社の記事)。携帯端末向けのWebアプリではHTML5が普及している。このため、WebAPIの目標として、2012年2~5月の間にHTML5で開発されたWebアプリが利用する基本のAPI群を定めることを掲げる。「Mozilla Foundationは、WebAPIを通してOSに関係なくすべてのWebブラウザに対応するAPI群の開発に取り組んでいる」(Mozilla Foundation)。

 Mozilla Foundationの今回の活動の背景には、インターネット関連の標準技術を策定するWorld Wide Web Consortium(W3C)も「Device APIs Working Group」(同Working GroupのWebサイト)において携帯端末向けAPIを手掛けていることがある。Mozilla FoundationのWebAPIプロジェクトは、W3Cの活動と競争をしているように見える。

 WebAPIプロジェクトが短期的に狙っているAPIは、電話帳やSMS、カメラ、メディア・ギャラリー、ゲーム、地図などの用途に関わる機能を含んでいる。