[画像のクリックで拡大表示]
[画像のクリックで拡大表示]
[画像のクリックで拡大表示]

 光岡自動車と、ユアサM&Bは、共同開発した3輪EV(電気自動車)「雷駆-T3」の実証試験のために、2011年7月8日からモニターの募集を始める。「雷駆-T3」は軽自動車と原動機付き4輪車の中間的な位置づけとなる業務車両。定格出力3kWの交流誘導モータとLiイオン2次電池を積み、最大積載量120kg、最小回転半径2m以下。普通自動車免許が必要だが、車検、車庫証明は不要でヘルメットの着用義務はない。

 発売は2011年度中を目標としているが、その前に顧客に使ってもらい、活用方法を考えてもらうため、発売前に3カ月程度、モニターとなる企業を募集し、無償で開発先行車両を提供し、モニターの声を取り入れて最終商品に仕立てる。本格発売時の顧客の取得金額は100万円を切るのが目標(関連記事)。

 モニター車両は光岡自動車が4台、ユアサM&Bが2台の計6台用意する。モニターは平成23年9月から始める予定。モニター期間は1社あたり最長1カ月間程度、合計3カ月間の予定。モニターの条件は走行記録とアンケートに協力できる法人。

 用途として出前、新聞配達、乳製品配達、書類配達・宅配などの小口輸送を想定する。2輪、3輪バイクと軽自動車の中間的な性格を持つ。

 荷台にも座席を設けて、人員を搬送する用途も考えられる。空港施設内での高齢者、補助を必要とする人たちをゲートまで輸送し、出迎える。ゴルフ場でのマーシャルとして活用する。工場・施設の構内連絡車両、人員輸送。テーマパーク内の見回り、人員搬送、リゾート地でのレジャー用。

 道路掃除、街路清掃車などの作業車も想定している。交通の邪魔にならず、1名乗車時に120kgの最大積載量(2名乗車時は60kg)を生かして重い作業機械を載せられる。

 全長×全幅×全高は2450×1070×1130mm、ホイールベース1420mm、トレッド940mm、車両質量320kg、乗車定員は2名、最高速度は60km/h、1充電で航続できる距離は約60km(40km/h定地走行)、充電時間は約6時間、充電器の電源は単相交流100~200V。電池の総電圧は72V、総電力量は4kWh。