日本に並ぶLED産業の集積地となっている台湾で「國際光電子週(Photonics Festival in Taiwan 2011)」が2011年6月14~16日に開催された。その内容を4社の新商品を中心に紹介する。

台湾Epistar Corp.(晶元光電)

 台湾Epistar Corp.(晶元光電)は、色温度が高い照明に向けて赤色LEDと青色LEDを組み合わせることを提案した。それぞれ2個使って140V、20mAを投入したときの発光効率は最大120lm/W。CRI(color rendering index)は85を超えるとしていた(図1~3)。2011年7月にサンプル出荷を、同年9月に量産出荷を始める予定。

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図1 赤色LEDと青色LEDを使用

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図2 実動する試作品の外観

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図3 点灯させたところ。左端の「with dome」とはレンズ付きを意味する

 チップ寸法は、赤色LED(HA40)が1.016mm(40mil)角、青色LED(HV45)が1.143mm(45mil)角。「3カ月前に公開したときはHA40が45milだったが、エピタキシャル層の構造を見直して、設計目標の40milに到達した」(説明員)という。Epistar社は2013年に、色温度が高い照明に向けて150ml/W品を量産出荷する計画である(図4)。

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図4 波長特性とロードマップ

台湾Everlight Co., Ltd.(億光電子工業)

 台湾Everlight Co., Ltd.(億光電子工業)は、多数のLEDチップを基板に直接実装したCOB(chip on boad)品を公開した。COBの利点は、LEDチップの歩留まりを実質的に上げられることにある。「LEDチップ1個ではなく、LEDチップ群として仕様を満たせばよい」(説明員)ためだ。

 同社は、COB品によって「200lm/米ドルを近々実現する」としている。今回の展示品は、主に40~60Wの白熱電球を置き換えるLEDランプに向ける。発光効率は95lm/W(色温度が3000K、CRIが85時)。2011年夏に量産出荷する予定である(図5)。

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図5 仕様と外観


Lextar Electonics Corp.(隆達電子)