「ワイヤレス給電シンポジウム 2011」の会場内では、NTTドコモが「おくだけ充電」に対応する端末を披露した。多くの参加者の注目を集め、ブースは常に混み合っていた。
「ワイヤレス給電シンポジウム 2011」の会場内では、NTTドコモが「おくだけ充電」に対応する端末を披露した。多くの参加者の注目を集め、ブースは常に混み合っていた。
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 「2013年度に投入する端末の半数は『おくだけ充電』に対応させる」――。NTTドコモが、おくだけ充電と名づけた非接触充電機能に対応する携帯電話機の普及ロードマップを明言した。同社 プロダクト部 第二商品企画担当部長 プロダクトビジネス推進担当部長兼務の山口文久氏が,2011年6月16日に日経エレクトロニクスが主催した「ワイヤレス給電シンポジウム 2011」の講演の中で明かしたもの。

 同社は、2011年7~8月に非接触充電機能を搭載するスマートフォン「AQUOS PHONE f SH-13C」を発売する( Tech-On! 関連記事1)。その後、対応機種を拡充することで「2013年度にはおくだけ充電に対応した当社の携帯電話機は、我々の年間販売台数の半数近くを占める」(同氏)と予測する。順調におくだけ充電対応の携帯電話機が普及すれば、「2014年度には累計販売台数が1600万台に達する」(同氏)。

 おくだけ充電の普及のカギを握るのが、社会インフラの整備である( Tech-On! 関連記事2)。2011年秋には、ANA(全日本空輸)、TOHOシネマズ、プロントコーポレーションを含む数社と連携しておくだけ充電のキャンペーンを実施する。導入期となる本年度は、10~20社と協力して対応する店舗や施設を整備する。「2012~2013年には100社程度、そして2014年には300社まで規模を拡大したい」(同氏)と積極的に推進する方針だ。

 充電インフラの整備は「パートナーとなる店舗や施設、そしてユーザーにメリットが出ることを第一に考える。充電ビジネスとして利益を出すことは想定していない」(同氏)とした。