Google社、Google FellowのAmit Singhal氏
Google社、Google FellowのAmit Singhal氏
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「Search by Image」を実演する様子。ユーザーは画面の左側に表示している写真を検索に利用した。Googleの検索結果は画面の右側に表示している。実演を紹介している人物はGoogle社、Web Search、Director of Product ManagementのJohanna Wright氏。
「Search by Image」を実演する様子。ユーザーは画面の左側に表示している写真を検索に利用した。Googleの検索結果は画面の右側に表示している。実演を紹介している人物はGoogle社、Web Search、Director of Product ManagementのJohanna Wright氏。
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「Voice Search on desktop」を実演する様子。検索バーの右側にあるマイクロホンのアイコン下に「Speak now」の箱が表示されているうちに、ユーザーは検索項目を話す。
「Voice Search on desktop」を実演する様子。検索バーの右側にあるマイクロホンのアイコン下に「Speak now」の箱が表示されているうちに、ユーザーは検索項目を話す。
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Instant Pagesを実演する様子。画面の左側は、Instant Pagesを対応していない検索結果のトップ・リンクを選択している。画面右側はInstant Pages対応の検索結果であり、左側と同じリンクを選択している。Instant Pages対応の画面では、リンク先のWebページを先に表示する。
Instant Pagesを実演する様子。画面の左側は、Instant Pagesを対応していない検索結果のトップ・リンクを選択している。画面右側はInstant Pages対応の検索結果であり、左側と同じリンクを選択している。Instant Pages対応の画面では、リンク先のWebページを先に表示する。
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 米Google社は、同社の本業である検索技術を強調する報道機関向けイベント「Inside Search」を米国サンフランシスコで開催した。同イベントで紹介した新技術では、パソコンにある写真から検索できる「Search by Image」や音声認識を利用する「Voice Search on desktop」と呼ぶ検索技術が注目を集まった(同社のブログ記事)。「音声を使って検索を行うのは、最も自然な手法のときがある。しかし、検索するために適当な言葉が見つからない時もある」(Google社、Google FellowのAmit Singhal氏)。

 Search by ImageとVoice Search on desktopはいずれも、Google社は携帯端末向けの検索技術から生み出した。例えば、Search by Imageは、携帯端末で撮影された画像を分析する上に検索ができる「Google Goggles」の技術(Tech-On!関連記事)を、Web上に公開されている画像に最適したものという。Search by Imageの使い方としては、例えば、ユーザーが持っている写真を「Chrome」ブラウザ内に表示しているGoogleの検索バーにドラッグ・アンド・ドロップで入れるといった手順になる。イベントで見せた実演で、旅先で撮影した人と島の写真を使い、その写真に写る島はギリシャにある島と認識して、島関連の情報を表示した。Search by Imageのために、Google社は専用の検索サイト「Google Images」と、Chromeや「Firefox」ブラウザのために拡張プログラムを用意した。

 Voice Search on desktopの方は、携帯端末向け「Voice Search on mobile」が利用する音声認識技術をChromeブラウザ向けのAPIを利用しながら実現したという。使い方は、Chromeのバージョン11のブラウザ上で、Googleの検索バーに「マイクロホン」のアイコンを表示する。ユーザーがその絵を選択して、パソコンに搭載したマイクロホンに向かって検索する項目を話す。Voice Search on desktopは、Chromeと英語に限定して、2011年6月中に「幅広く」(Google社)に公開する予定である。

“あっ”という間に検索結果をWebサイトに表示

 パソコンの検索ユーザー・インターフェースを拡充する以外に、Google社はイベントにおいて、検索の速度を高める技術にも注目が集まった。「検索のプロセスを15m秒でも速めることができれば、ユーザーの利用が拡大する」(同社、Web Search、Director of Product ManagementのJohanna Wright氏)。

 その一例が、検索結果のWebページを即座にユーザーに表示する技術「Instant Pages」である。Instant PagesにおいてGoogleのサーバーは基本的に、検索結果のWebページの中でユーザーが選ぶ可能性が高いWebページを予測する。このWebサイトをユーザーが表示する前に、必要なHTMLなどのコードをダウンロードして、ユーザーに表示する前にそのコードを「プレレンダリング」を行う。ユーザーがそのWebサイトを選択すると、ユーザーが待ち時間を感じないように瞬時にWebページを表示する。Instant PagesはChromeのみに対応しており、2011年夏に製品版を公開予定という。

Google社のSinghal氏によると、Google社はこうした検索技術をいずれGoogle社のテレビ向けソフトウエア環境「Google TV」に対応させる予定とする。