薄型テレビの販売台数
薄型テレビの販売台数
[画像のクリックで拡大表示]
コンパクト(レンズ一体型)デジタル・カメラの販売台数シェア
コンパクト(レンズ一体型)デジタル・カメラの販売台数シェア
[画像のクリックで拡大表示]
Blu-rayレコーダの販売台数シェア
Blu-rayレコーダの販売台数シェア
[画像のクリックで拡大表示]

 調査会社のBCNは、東日本大震災前後から2011年5月末までのデジタル家電とパソコンの国内市場動向を発表した。同社によると、対象商品116品目の販売台数は震災により一時的に落ち込んだが、2011年5月最終週には全国で対前年比7%増の水準となり、被災地でも前年並みに回復してきたという。全体の販売金額の対前年同月比は、2011年5月に半年ぶりにプラスに転じた。

 特に、2011年7月のアナログ停波を控えた薄型テレビの販売台数が大きく伸びている。2011年5月最終週は、関東では対前年比2倍以上、北海道・東北でもほぼ倍増の勢いである。これに伴って平均単価の下落は一服し、2011年5月時点の平均単価は5万3800円だった。

 震災の影響を最も受けたのが、コンパクト(レンズ一体型)デジタル・カメラである。部材の供給不足などで、販売台数と金額は2011年3月以降連続して前年割れの状況が続いている。ある販売店では、要望した2~3割しか商品が入荷しなかったこともあったという。

 今回の震災は、メーカー別の販売台数シェアにも変化をもたらした。コンパクト・デジタル・カメラでは「震災の影響が大きかったキヤノンのシェアが急速に低下し、カシオ計算機が首位になった」(BCN)。キヤノンのシェアは、2011年3月の20.2%から同年5月に14.7%まで低下した。カシオ計算機のシェアは15.6%から18.3%になっている。

 この他に、Blu-rayレコーダでも「製品供給が比較的安定しているパナソニックの販売台数シェアが急伸した」(BCN)。2011年3月時点で28.5%だったパナソニックのシェアは、同年5月に39.4%まで高まった。それとは反対に、シャープとソニー、東芝が3月に比べてシェアを落としている。