2011年夏モデル24機種を発表
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 NTTドコモは2011年5月16日、2011年夏モデル計24機種を発表した(発表資料)。内訳は、スマートフォン9機種、iモード対応携帯電話機が12機種、モバイル・ルーター2機種、USBスティック型データ通信端末1機種である。9機種のスマートフォンを投入するのはNTTドコモとして史上最多である。春モデルとして発売済みの3機種を加えた12機種について、同社 代表取締役社長の山田隆持氏は「選りすぐりのスマートフォンが集結した」と表現し、「スマートフォンでも顧客満足度ナンバーワンを目指す」とした。

 9機種のスマートフォンのうち、8機種がAndroid端末、1機種がBlackBerry端末である。「(機種ごとに設定した一定額を24カ月間、利用料金から割り引く)月々サポートを含めた実質販売価格は、2機種が3万円台、6機種が2万円台、1機種が1万円台になる見込みだ。買ってもらいやすい価格帯にできたのではないか」(山田氏)。

 Android端末は、全機種Androidの最新版(2.3)を搭載した。このうち、NTTドコモが2011年6月上旬に開始予定の下り最大約14Mビット/秒のHSDPAサービスに対応する端末が6機種、ワンセグ受信機能を備える端末が5機種、FeliCaを搭載して「おサイフケータイ」サービスに対応する端末が5機種、赤外線通信機能を備える端末が6機種、防水機能を備える端末が3機種、モバイル・ルーターとして使える「テザリング」に対応する端末が7機種である。各機種の特徴は後述する。BlackBerry端末の「BlackBerry Bold 9780」は、カナダResearch In Motion社が2010年10月に発表した、BlackBerry OSの最新版(6.0)を搭載する機種である。

スマートフォン向けサービスを拡充
iモード端末向けに提供してきたサービスを、順次スマートフォンでも利用可能にする。併せて、ドコモ独自のAndroid用ホーム画面「docomo Palette UI」を提供したり、ドコモが提携した企業のAndroidアプリをユーザーに提供したりする。(NTTドコモの資料)
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 NTTドコモは、2010年度に252万台だったスマートフォン販売台数を、2011年度に600万台にする目標を掲げている。そのために同社は、機種を充実させることに加え、iモード関連サービスのスマートフォン対応などスマートフォン向けサービスを拡充する。2010年夏から冬にかけて、例えば(1)地震などの緊急速報を同報配信する「エリアメール」機能を、一部機種を除くスマートフォンで利用可能にする、(2)iモードの課金・認証の仕組みに対応させて、iモードのコンテンツをスマートフォンで利用可能にする、といった取り組みを進める。

iモードケータイとWindowsパソコンのデュアル・モード機が登場

 iモード対応携帯電話機は、「STYLE」シリーズ5機種、「PRIME」シリーズ4機種、「SMART」シリーズ2機種を発表したほか、Windows 7パソコンとしても利用可能な「F-07C」を発表した。横スライド型でQWERTYキーボードを備える富士通製のF-07Cは、「世界最小のWindows 7パソコン」(NTTドコモ)として利用できるほか、OSを切り替えることでiモード対応携帯電話機としても利用できる。米Intel社の携帯機器向けプロセサ「Atom」を採用した。Windows 7パソコンとして利用したときの電池駆動時間は約2時間。米Microsoft社のオフィス・ソフト「Microsoft Office Personal 2010」の2年間ライセンス版を搭載する。

LTE対応のモバイル・ルーター2機種を投入
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 モバイル・ルーター2機種は、いずれもNTTドコモのLTEサービス「Xi」に対応する。韓国LG Electronics社製の「L-09C」は、連続通信時間がLTEでは約6時間、3Gでは約8時間と長く、同時接続台数が最大10台の機種。バッファロー製の「BF-01C」は、WAN側の回線としてLTEと3Gのほかに公衆無線LANサービスも利用できることを特徴とする機種である。どちらもLAN側の無線LANとしてはIEEE802.11b/g/nに対応する。

Android 2.3搭載の8機種

 以下では、NTTドコモが今回発表したAndroid端末を、写真を交えて紹介する。