Teslaが新型EV「Model S」を日本で発売、トヨタとの連携の成果を盛り込む
米Tesla Motors社は、同社の電気自動車(EV)の新製品であるセダン「Model S」(Tech-On!関連記事)を日本で発売すると発表した。「Model Sにとって日本は重要な市場になると、我々は考えている」(同社、Sales and Ownership Experience、Vice PresidentのGeorge Blankenship氏)。この発表は、2011年5月9日に同社本社で開催された報道機関向けイベントで明らかにしたもの。
左ハンドル仕様のModel Sは、2013年初めごろから日本市場に向けて出荷を開始する予定である。右ハンドル仕様は、2013年中ごろからの出荷を予定している。米国市場向けのModel Sの基本価格は5万7400米ドルとするが、日本市場向けの価格は未定である。日本ではModel Sに加え、高級モデルの「Model S Signature」の2種類を販売する。購入希望者は2011年5月10日から予約可能であるが、その際に予約金(全額払い戻しが可能)を支払う必要がある。Model Sの予約金は50万円、Model S Signatureなら350万円。日本市場に出荷する最初の250台は、Model S Signatureになるという。
周辺システムで見える、トヨタとの連携の成果
Model Sは、Tesla社としては2番目のEV製品である。最初の製品「Roadster」(Tech-On!関連記事)は、2人乗りのスポーツ・カーだった。それに対し、Model Sは大人5人乗りのセダンである。Roadsterは英Lotus社のスポーツ・カー「Elise」をベースにしたが、Tesla社によるとModel Sは同社が独自に設計したEVになるという。
Model Sは、一体型のLiイオン2次電池パックを車体の下に搭載している。Tesla社 Chief Technical OfficerのJB Straubel氏によると、Model Sの電池パックではパナソニックなどの電池メーカーと協力しながら、「弊社がすべての設計と技術に関与している」(同氏)とする。なお、利用するLiイオン2次電池の内部構成は未公開。
Model Sに搭載可能な電池パックは3種類を用意し、1回の充電で走行できる距離は255km、370km、480kmである。Straubel氏によれば、Model Sでは運転手の運転習慣やエアコン利用などが走行距離に与える影響をなるべく小さく抑えるように、Tesla社はModel Sで用いるソフトウエアや部品などを設計したという。
Roadsterと同じように、Model Sは駆動用モータに誘導モータを採用している。誘導モータは設計が比較的に容易であり、高価な材料の使用を限定できることが魅力とする。「誘導モータの材質は、95%が鉄や銅である。我々は、駆動用モータに誘導モータをしばらく利用するロードマップを描いている」(Straubel氏)。誘導モータのトルク制御ソフトウエアなど、これまでの開発資産を利用できることも利点であると同氏は指摘する。
Tesla社はトヨタ自動車と提携関係にある。Model Sのパワー・トレーンはトヨタ自動車との提携前に設計が完了していた。だが、エアコンなどModel Sが利用する周辺システムにおいて、トヨタとの協力を進めたとする。Tesla社がトヨタと共同開発を進めている「RAV4 EV」(Tech-On!関連記事)においても、周辺システムに採用する部品メーカーを両社で協力して選定しているという。












