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【ESEC】NASAがNECのEMI抑制設計ツールとPI設計ツールを導入,パスコン自動挿入機能が向上

2011/05/11 16:51
小島 郁太郎=Tech-On!
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ESECのNECブースでのDEMITASNXのコーナー(手前) Tech-On!が撮影。
ESECのNECブースでのDEMITASNXのコーナー(手前) Tech-On!が撮影。
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パスコンの自動挿入機能を改善 NECのデータ。
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パスコンの位置と効果の関係 NECのデータ。
パスコンの位置と効果の関係 NECのデータ。
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EMIの問題点のリストを改善 NECのデータ。
EMIの問題点のリストを改善 NECのデータ。
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差分のチェックが容易に NECのデータ。
差分のチェックが容易に NECのデータ。
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 NECによれば,米NASA(National Aeronautics and Space Administration)が,同社のプリント基板(ボード)のEMI(electro-magnetic interference)抑制設計用EDAツール「DEMITASNX」(海外での製品名は「EMIStream」)とPI(power integrity)設計用EDAツール「PIStream」を導入した(関連ページ)。両ツールともNASAのJohnson Space Center(JSC)で利用される。

 NASAのJSCでは,スペースシャトルや宇宙ステーション,ロボット,テスト基地向けのボード設計を行っており,設計のレビューに両ツールを適用する。NECによれば,1年ほど前にNASAのJSCがWWWサイトでDEMITASNXを見つけて,米国の販売代理店にコンタクトした。JSCはトライアル版を使って製品の評価を実施,製品に満足して導入を決めた。2011年1月に政府の許可が下りて(NASAの発表文),正式に購入した。DEMITASNXの評価に続いて,関連製品ということでPIStreamも評価し,こちらは2011年4月に導入を決めたという。

 DEMITASNXは2001年に国内で発売し,2004年には海外での販売を始めた。これまでに,約50社がDEMITASNXを導入した。NECの恵谷誠至氏(組込みシステムソリューション事業部 シニアエキスパート)によれば,NASAのJSCでは,DEMITASNXのほかにも,他社の同等機能の製品を並行して評価したようだが,最終的にDEMITASNXが残ったという。今回NASAが導入した本数は少数だが,NASAが導入したことで,海外,特にアジアの設計ハウスなどで,DEMITASNXやPIStreamの引き合いが強まると期待されるとする。

パスコンの自動挿入機能を改善

 NECは,DEMITASNX/PIStreamの最新版(V4.4)を,東京ビッグサイトで開催中の「第14回組込みシステム開発技術展(ESEC)」で展示している(ブース番号:西1-70)。今回の更改による主な機能向上は二つ,すなわち,バイパス・コンデンサ(パスコン)の自動挿入機能の向上と,EMIチェックの操作性向上である。

 まず,DEMITASNXのPIオプションとPIStreamが備える,パスコンの自動挿入機能の向上である。この機能においては,ユーザーが予め指定した候補のなかから適切なキャパシタを選び,励振源(LSIの電源ピン)の周辺に自動的に配置する。この際,効果の大きな,すなわち容量の大きなキャパシタから置いていくが,これまでは一度置くと,キャパシタの位置は変更しなかった。

 後から置かれる容量の小さなキャパシタは電源ピンから遠くに置かれがちで,インダクタンスの影響を受けてパスコンとしての効果が小さくなることが多かった。そこで,今回,先に置いた容量の大きなキャパシタをずらして,後に置く容量の小さなキャパシタをLSIの電源ピンの配置するようにした。これによって,系のインピーダンスを下げるトータルの効果が高まったり,同じ低減効果ならばキャパシタの個数を減らしたりすることが可能になった。さらに,電流密度の表示機能も加えた。電流が集中している箇所が赤く表示されて,プレーン設計の確認が行えるとする。

EMIチェックを効率化

 V4.4のもう一つの改善点は,EMIチェックの操作性向上である。DEMITASNXでは,EMI上の問題を引き起こしそうな個所のリストを表示するが,これまでは,各個所に対して,表示する(On)としない(Off)の2種類しか選べなかった。今回以降は,問題あり(エラー),今後はチェック不要(OK),チェックしていない(未確認)の3種類にした。これで,結果を見て設計を修正した後の再チェックが容易になる。

 設計変更があっても,チェック結果の関連付けは自動的に行われる。これで差分だけを確認可能になり,設計の改善/最適化の効率が上がるという。なお,あまり大きな設計変更には対応できないが,EMI抑制向けに「よく行われている設計変更」ならば,大抵の場合は対応が可能という。例えば,「GV(グランド・電源)またぎエラー」の対策である,「同一層内で配線するように配線経路を修正する」や「対象信号のビアの近くにG-Vをつなぐキャパシタを追加する」,「対象信号のビアの近くにG-Gをつなぐビアを追加する」。 また「リターン・パス不連続エラー」の対策である,「配線にガード・パターンを付加する」や「同一層内で配線するように配線経路を修正する」などといった設計変更である。

 なお,DEMITASNXとPIStreamの開発元はNEC情報システムズで,NECは販売や顧客対応などを行う。

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