台湾VIA Technologies, Inc.は、次世代の車両管理アプリケーション向けに組み込み用のボックスPC「ART-5450 embedded box PC」を発表した(発表資料)。ART-5450は3Gコミュニケーションやデュアルディスプレイ、優れた電力管理などの特徴を持ち、タクシーやレンタカーなど商用車両内に設置して制御・モニター・管理などを行うためのプラットフォームである。

 ART-5450は同社の「EITX-3000 Em-ITXボード」に、新開発の「EMIO-3450拡張ボード」を組み合わせたもので、これによりBluetooth、Wi-Fi、GPRSと3G/3.5Gのワイヤレス通信能力を持つ。アルミ製のシャシーを採用しており、5Gの振動と50Gの衝撃、及び-200℃~700℃の温度範囲をサポートする。OSはコンパクト・フラッシュに収める形をとっており、車載に適したファンレスの構造となっている。

 電源は7V~36V DCで動作するほか、パワーオン/パワーオフディレイ、ソフトウエアベースでのシステムメンテナンス/アップデートへの対応などを備えた電源管理機能も搭載される。

 搭載されるCPUは1GHz駆動の64ビットのプロセサ「VIA Nano E」で、これに同社の「VX800チップセット」を組み合わせることで、HDメディア再生能力やマルチディスプレイ表示を可能とする。ART-5450は他にデュアルLVDSとVGAディスプレイポート、構成変更可能なシリアルポート二つ、及び二つのGbEポートを搭載する。

 ART-5450は既に量産出荷を開始している。