日東電工は、東日本大震災が同社に与えた影響について,2011年3月24日9時現在の被災状況を明らかにした(同社のニュース・リリース)。同社は3月14日に第1報、3月18日に第2報を発表しており、今回の発表は第3報となる(Tech-On!関連記事)。

 今回の第3報によると、デジタル家電・ノートPC用途を中心に粘着テープ関連の加工を行う、子会社「日昌」の2工場が3月24日9時現在、一部生産を再開している(日昌のニュース・リリースの第1報(14日)第2報(16日)第3報(18日)第4報(23日))。

 日昌 東北工場(宮城県 大崎市)は、ライフラインがほぼ復旧し、一部生産を再開した。3月22日から一部生産を開始できるようになったという。また、23日から、1日1便ながら運送業者による集荷が可能になったという。ただ、こうした物流インフラの問題に加えて、製品によっては原材料・副資材などで今後の見通しが明確になっていないものもあるとする。個別納期については営業担当から回答するとしている。

 同社 いわき工場(福島県 いわき市)については,福島第一原子力発電所の事故が拡大したことにより3月16日から21日まで一時休業していたが、3月22日から出社可能な従業員によって生産を再開した。なお、いわき市の運送業者はストップした状態が続いていることから、製品出荷には今しばらく時間がかかる可能性があるとしている。

 同社は両工場について、今後とも情報収集に努めるとともに、全社を挙げて復旧に向けて取り組んでいくとしている。