岡本硝子は、東日本大震災に伴う生産設備の稼動状況と見通しなどについて第2報を発表した(ニュースリリース)。停止したガラス電気溶融炉の代替となる単独炉の1基目を2011年3月22日に稼働開始した。

 3月14日に発表した第1報では、(1)千葉県柏市の工場社屋に被害はなくほとんど問題はないものの、連続式のガラス電気溶融炉1基に一部ガラス生地漏れが生じたため稼働を停止した、(2)停止したガラス電気溶融炉に代わって、今まで稼働を停止していた全てのバッチ式の単独炉を再稼働させて生産調整を図る、(3)計画停電への対策として本社工場では2000KWの自家発電装置を稼働させ、蒸着工程については新潟岡本硝子に生産移管する、(4)製品や在庫品の一部は落下や転倒による破損はあったものの大きな問題はない、ことを明らかにしている。

 第2報では、ガラス電気炉停止への対策として再稼働を計画していた単独炉の再稼働の準備が整い、1基目の稼働を2011年3月22日に開始したことを明らかにした。今後、合計6基の単独炉を順次稼動していく。一方、稼働停止したガラス電気溶融炉は元々、2012年中の定期補修を計画していたため、前倒しで品質向上も盛り込んだ新規築炉の準備に入った。

 計画停電への対応としては、成膜をしている高田事業所(千葉県柏市)について製品の一部を新潟岡本硝子へ生産移管した。新潟岡本硝子では既に、ガラス生地から蒸着まで一貫生産しているため生産移管で問題は発生しないとしているが、念のため、本社から薄膜技術者3人を派遣している。