新CEOのLeo Apotheker氏
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HP社の方針の概要
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 米Hewlett-Packard Co.は米国で記者説明会を開催し,President兼CEOであるLeo Apotheker氏が今後の事業戦略について語った。「クラウド・コンピューティングやコネクティビティは,企業や消費者への技術提供手法を根本から変えるだろう」とするなど,クラウド・コンピューティングやソフトウエア技術に注力する方針を示した(発表資料)。

 HP社は今後,データ・センターを中心とするインフラなどに向けたサービス製品群を強化するという。消費者や企業向けソフトウエア・アプリケーションや,サービスを提供するオンライン店舗を開く予定という。さらに、こうしたクラウド・コンピューティングのプラットフォームを支援するソフトウエア技術の全てを自社で提供する。

 webOSにも注力する(Tech-On!関連記事)。2011年末までに,Webブラウザでの利用に向けたwebOS関連技術を公開する。その後,同社製の全てのパソコン及びプリンタ製品にwebOSを対応させるという。今後一年間で,webOS対応機器を1億台出荷するという目標を立てている。「webOS対応機器の製品群の提供で,ユーザーに統一されたインタフェースを提供できる」(Apotheker氏)。

 HP社は同社製のパソコン製品に米Microsoft Corp.製の「Windows」OSと共にwebOSも搭載する方針だ。「2020年には,インターネットに接続可能な機器の数は数十億台に達する。webOSは,こうした時代に向けたものだ。我々の製品の全てが利用できる統一的なプラットフォームとなる」(HP社、Personal Systems Group、Americas、Senior Vice President & General ManagerのStephen DeWitt氏)。またタブレット端末に関しては,Microsoft社がタブレット端末に適当なOSを提供するまでは,webOS対応のタブレット端末のみを販売する方針とApotheker氏がいう。

東日本巨大地震に関して言及

 Apotheker氏は,東日本巨大地震に関しても言及し,HP社の日本事業部の社員が無事であることを確認し,また同社のインフラにも大きな影響はなかったとしている。「我々にとって日本は重要な市場である。今後のビジネスにどこまでに影響するかを,分析している最中である」(同氏)。