新日本製鉄は、同社の製鉄所の被害状況を明らかにした。被災地である釜石製鉄所では構内の一部が冠水し、生産休止に追い込まれた。同社、グループ会社、そして協力会社の社員と家族の安否について、同社では現在「最大限の努力を払い鋭意調査している」(同社)。

 各製鉄所の被災状況は以下の通り。釜石製鉄所では冠水以外に、同社の港湾設備も損壊した。復旧のメドは立っていないという。そのため、同社の他の製鉄所やグループ会社で代替生産や出荷の対応を検討している。

 君津製鉄所では地震発生後に高炉を一時休風状態にしたが、現在は稼働を開始した。圧延以降の工程も順次稼働している。一方、室蘭製鉄所では、構内の設備に大きな被害は出ていない。

 出荷荷役に関しては津波の影響により、全製鉄所で一時停止していた。しかし津波警報の解除を受け、現在は釜石製鉄所以外の全製鉄所で出荷を再開中としている。