ルネサス エレクトロニクスは、東北地方太平洋沖地震の影響によって、半導体前工程5工場、後工程2工場で生産を停止している。モバイル機器向けSoCや自動車向けマイコンなどを生産する同社 那珂工場(茨城県ひたちなか市)では、建屋が被害を受け、従業員3名が負傷した。命に別状はないという。

 生産停止中の前工程工場は、以下の5拠点。(1)自動車用/汎用マイコンなどを生産するルネサス北日本セミコンダクタ 津軽工場(青森県五所川原市)。(2)デジタル家電向けSoCなどを生産するルネサス山形セミコンダクタ 鶴岡工場(山形県鶴岡市)。(3)冒頭で紹介したルネサス エレクトロニクス本体の那珂工場。(4)アナログ/パワー半導体を生産する同 高崎工場(群馬県高崎市)。(5)同じくアナログ/パワー半導体を生産する同 甲府工場(山梨県甲斐市)。

 後工程工場では、以下の2拠点で生産を停止している。(a)アナログ/パワー半導体を生産するルネサスハイコンポーネンツ(青森県北津軽郡鶴田町)。(b)マイコンやSoCを生産するルネサス北日本セミコンダクタ 米沢工場(山形県米沢市)。

 上記7工場のうち、前工程の那珂工場、高崎工場、後工程のルネサス北日本セミコンダクタ 米沢工場では、それぞれ壁や天井の一部が崩れるなど、建屋が被害を受けた。

 現在、前工程のルネサス山形セミコンダクタ 鶴岡工場から復旧作業に着手しているものの、3月14日12時の段階では復旧の見通しは立っていない。ルネサス エレクトロニクスは現在、対策会議にて今後の方針について協議を進めているという。